日守山 沼津市静浦山地
2017.02.19
高橋
日守山頂上の芝生にタンポポ













参考情報
なし

コースタイム
石堂橋登山口10:47-茶臼山11:18-日守山12:06~55-日守山登山口13:15-石堂橋-石堂橋登山口13:50

ルート図





 「沼津アルプス」とは、誰が最初に呼んだのだろう。アルプスとは縁もゆかりもないのに、アルプスと呼ばれるのは、これらの山々にとっても本意ではないだろうと思う。
 
街の作曲家や歌い手がテレビに出ると「アーティスト」や「天才」と呼ばれるのとよく似ている。「天才」というのは、レオナルド・ダ・ビンチやアインシュタインなど、世紀の鬼才を指すものと教わってきたわれわれ世代からみれば、あまりにお粗末で恥ずかしい。
 
今では、自治体もこの「沼津アルプス」を喜んで使っているようだが、従来の名称に戻すべきだと思う。「静浦山地」という立派な名前があるのなら、そう呼ぶべきである。「静浦」とは、沼津市の南に延びる海岸を指している。せめて「沼津連山」ぐらいの座り心地の良い名前にすべきだった。「アルプス」というのは、いかにも物欲しげで屈辱的な名だと思えて仕方がない。
 
北の香貫山(かぬきやま)から南の大平山(おおひらやま)までを、一般的には「沼津アルプス」と呼称しているようだが、その先の連山を「奥沼津アルプス」と呼び出したので、ますます始末が悪い。「香貫」、「大平」などといえば、万葉集にも出てきそうな、薫り高い名ではないか。なぜ、アルプスなどにおもねる必要があるのか。

 
静浦山地の最東端を歩いた。静浦山地は、北は沼津市街に近い香貫山から、山地の最高峰である鷲頭山(わしずやま)392mを経て、大平山、日守山(大嵐山)と続く。香貫山から鷲頭山までは南下し、その先は大きく東へ向きを変えて山々が連なっている。ちょうど「し」の字のような稜線を描く、総距離9kmの長い連山である。
 
先日、ぐうぜん日守山の東にも踏み跡があり愛好家に歩かれているのを知った。日守山の東には歩くルートがないと思っていたので、新しい発見だった。
 
今日は、その静浦山地の東の端から歩き、茶臼山、日守山と登って、日守山の登山道を北へ降りることにした。現在は体力に自信がなく、そう長い距離を歩くことはできない。二時間ほどで歩ける里山としてはちょうどよい距離と思えた。

 
狩野川の堤防の側道に車を止めて、登山口を探す。ウェブの情報によれば、確か、幹線道を沼津寄りに戻った辺りに登山口があったはずだ。その通りだった。幹線道のすぐ脇に小さな標識があった。
 
狭い登山道だがなぜだか舗装されてある。しかしこの舗装はすぐ上の小さな祠までだ。その先には急な踏み跡が続いている。尾根に上がるまでは、九十九折れの急な踏み跡が続く。思いの外よく踏まれている。かなりの人が歩いているようだ。
 
最初は緩やかに尾根を上がるが、次第に急になり頂上前では何度も休まないと先へ進めない。茶臼山128mの頂上手前で踏み跡は左右に分かれるが、その先で再び合流する。頂上は密藪で拓かれていないようだった。頂上の少し先に拓けた場所があり、ここで休憩。照葉樹に混じってクヌギやコナラの枝が天を仰いでいた。
 
ここからは急な下りとなり、ロープの下がる踏み跡をたどれば、はっきりした鞍部に出る。ここは、尾根の南北にある集落をつなぐ峠だったようだ。南へ北へ延びる踏み跡が交差する。すぐ下に人家の物音がするほどに集落は近い。
 
この峠からは、日守山まで高度差130mの登りが続く。大した登りではないはずだが、昨年の暮れから、何の運動もしていない身にとっては、結構つらい。いまや、この130mの高度差が、その三倍ぐらいの400mぐらいの高度差に思えるので、いやになってしまう。
 
尾根は自然林なので、照葉樹やヤブの間から日が差し込み温かい。ヤブのおかげで風も通らない。このルートの良いところはここにある。冬でも暖かい陽を浴びながら歩くことができる。途中で子供連れのグループと行き違った。
 
体に合わせて休憩を取りながら歩いても、しょせん高度差130mだ。前方に空が見え出したと思ったら、柵が見え、日守山頂上付近の芝生の広場だった。芝生に座り、しばらく息を整えた。日差しは強く、風がなく暖かい。芝生の地面を見ながら幸福感にひたった。ゆっくりお昼を食べ、ゆっくり休んだ。
 
日守山の下りは、北の正面に富士山が見える。ただ、富士山は、強い風で雪が飛んでいるようだった。頂上付近は雲の中だった。登山道には梅と寒桜がいっぱいに開き、そのバックに富士山が見える。もうすぐ春だと思う仕掛けがいっぱいだった。


登山口(石堂橋口)には心のこもった標識があった
祠までは舗道でその先は踏み跡が続く


暖かい日差しが入る踏み跡
左右は笹薮のところが多い


前方に日守山の穏やかな頂上が見える
茶臼山下のピーク ブナ、コナラが見える


鞍部 昔の峠だったようだ
しばらく急な登りになる 手の入っていない自然林

日守山が近くなると青空が開ける

日守山の頂上付近 芝生が植えてある ここでしばらく休憩





















頂上からの北側の展望は良い 左端に富士山が見えるはずだが雲の中


北側登山道を下る途中 寒桜が見事な満開
梅も負けずに咲いて そのバックは富士山 少し雲がある

伊豆半島を流れる大きな河川 狩野川(かのがわ) 愛鷹連峰の先に富士山



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