シダンゴ山 丹沢山塊
2016.12.18
高橋
中津川の大寺橋から シダンゴ山と思われる頂が見える













参考情報
なし

コースタイム
休養村駐車場10:03-シダンゴ山11:3443-鞍部分岐11:51-タコチバ山12:2654-分岐13:03-休養村駐車場13:38

ルート図



 シダンゴ山は、鍋割山の南5kmほどにある小さな山だ。寄(やどりき)集落の近くにある。
 今年の秋、楢原さんとダルマ沢タカノス沢を歩いた。この時に詰めあがった稜線を東へ歩けばシダンゴ山がある。シダンゴ山は不思議な語音なので覚えていた。この山名は、地理院の地形図では、「ジダンゴ山」となっているが、これは間違いである。
 
シダンゴ山の頂上にある石碑には、「シダン(震旦)とは中国の異称である。この地に仏教を布教する仙人がおり、この仙人をシダゴンと呼んだ。シダゴンは、梵語で悟りに達した人を意味する。この地をシダゴン転じてシダンゴウ(震旦郷)と呼ぶようになった。」とある。

 
相変わらず遅い出発になった。現地、寄自然休養村に着いたのは10時少し前だった。車を停めて、中津川に架かる大寺橋を渡る。右手に小高い山が見える。その右手に下がる尾根は青々とした森が連なっている。人工林だろう。あれが、これから登る尾根だろうか。少しがっかりした。
 
しばらくは、舗装された車一台がようやく通れる狭い農道を歩く。結構、急な坂だ。舗装が途切れると獣除けのゲートがあり登山道となる。ここからはスギ林だ。暗い道だ。麓で予測した通り、シダンゴ山までの長い道のりは、暗いスギ林を歩くことになる。ただ、急坂を登るために身体は暖かい。
 
明るい雑木林の上りをイメージしていたので、この暗い歩行には少々参った。いつも思うが、冬に歩くのは落葉する雑木林に限る。暖かさと明るさがまるで違う。このルートは、むしろ夏向きなのだろう。
 
暗いスギ林を抜けるのは、シダンゴ山の頂上近くである。頂上付近だけは、植林がされておらず、丈の低い馬酔木(アセビ)が茂っている。アセビ越しに、相模湾が見える。陸地と細い砂洲でつながった小さな島は、江の島だろう。よく見れば、相模湾の向こうに三浦半島、そして房総半島も見える。
 
山側に視点を移せば、丹沢の主稜線が波打ち、近くには鍋割山が見える。雨山峠の先には丹沢の主峰蛭ヶ岳そして丹沢山が遠望できる。主稜線の西側、間近に檜岳(ひのきだっか)が見える。
 
高い杉の樹に邪魔されるので、それらの全容が望める訳ではないが、見晴らしの良い山頂である。どこから登ってきたのかと思うほど、人が多い。子供たちがわいわい騒いでいる。昼前だったので、みんなはシートを敷いて昼食の準備をしている。
 
どこからかバーナーの音がする。暖かい昼食を準備するのだろう。うらやましい。私は、いつもコンビニの弁当ばかりだ。お昼に工夫したものを食べるのは、きっと楽しいことだろう。だが私には、冬だろうが夏だろうが、そういう発想は起こらない。なぜなのだろう。
 
にぎやかな山頂は5分ほどの滞在で、すぐ西へ向かう尾根を下る。少し下がった陽だまりに座って静かなお昼ご飯にしよう。そう思ったが、また薄暗いスギ林だった。下りもスギ林とは、今日は失敗したなと思った。左にシダンゴ山への女坂を分けそのまま下がると鞍部の分岐になる。
 
先へまっすぐ歩くと秦野峠だ。秦野峠は、以前楢原さんと歩いた玄倉川支流、田代沢の源頭である。ここで、寄集落と玄倉集落のつながりが立体的に理解できる。
 
鞍部の分岐は、「宮地山」の標識に従って南下する。ここもスギ林だ。暗い人工林からようやく抜け出るのは、588mピークのタコチバ山への登りが始まる辺りだ。この感激は何ともたとえようがない。スギ林の先がぼうっと明るくなってくる。そのまま歩き続けると、突然まぶしい光が飛び込んでくる。銀色に照り輝く雑木の幹が縦に伸び、青空が広がっている。
 
緩やかな登りをこなすと、平凡なピークに出る。標識も無い。ここがタコチバ山なのだろう。この先は、三たびスギ林に代わるように見える。ここでようやくお昼にした。シダンゴ山の頂上から40分も昼ご飯を待ったことになる。西に移動を始めた午後の陽を浴びながら、温かい湯を呑み、ささやかなお昼にした。それでも至福の時だ。外で弁当を食べる楽しみのために山を登っている気がする。
 
お昼を食べた後は宮地山へ向かう。名のある山なのでそれなりの雰囲気を期待していたが、何のことはない。見晴らしのない丘に標識が立っただけの所だった。あえて寄るべき価値がない。そう思うようなピークだった。


舗装された農道を歩く
振り返ると対面の山脈が見える もうだいぶ登ってきた


手入れのされたスギ林 でも歩くには暗い
杉林を歩く シダンゴ山の東尾根手前

シダンゴ山頂上手前 スギ林からアセビの林に変る

シダンゴ山頂上から 相模湾、江ノ島、三浦半島、房総半島が見える (この写真では分かりにくい)

 シダンゴ山頂上から 北側正面近くに見える檜岳 丹沢主稜線 中央の奥に蛭ヶ岳、丹沢山が見える

シダンゴ山の頂上 山名の由来が刻まれた石碑


タコチバ山の登りにさしかかると一転して明るい雑木林に変わる
タコチバ山への登りで見せる雑木林 明るいところで昼ご飯に


宮地山入り口まで踏み跡が続く 冬の日が降り注ぐ
タコチバ山からの下り 明るい緩やかな道



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