間子小屋沢 丹沢山塊早戸川荒沢
2016.05.01
楢原、高橋
(ラバーソール)

水勢の強い早戸川を徒渉する














参考情報
『バリエーションしましょ』早戸川間子小屋沢左俣~ 2010年5月22日
『EAの丹沢山行記』早戸川水系・荒沢~間子小屋沢 2014年8月14日 
『イガイガの丹沢放浪記』マッコ小屋沢 2014.9.6 


コースタイム
国際マス釣り場先ゲート8:57-下降点9:5510:05-荒沢出合10:35605m二俣・間子小屋沢出合11:54760m二俣13:25850m付近14:23-左岸尾根14:50-荒沢徒渉・林道15:23-間子小屋沢出合17:16(ロスタイムあり)-林道17:40-国際マス釣り場先ゲート18:29

ルート図



いきさつ
 先日、鳥屋鐘沢を遡行したときに、旧丹沢観光センターへ下山した。このとき、早戸川の奔流を見ながら林道を下った。観光センターから500mほど歩いた時に、対岸の支流に轟轟と水を落とす連瀑帯が見えた。こんなところにずいぶん豪快な渓があるものだと思い、いつか歩いてみたいと考えた。家に帰ってから調べてみると、それは荒沢(あれさわ)の出合のようだった。
 荒沢は上流部に多くの堰堤を抱えるため、沢歩きには向いていないようだが、標高600m付近で左から入る間子小屋沢(まこごやさわ)は、沢のマニアには歩かれているようだ。ゴーロの沢のようだが、写真を見る限りなかなか良い渓に見える。ちょうど、春に歩く沢を探していたので、この間子小屋沢を渓友の楢原さんと歩くことにした。
 間子小屋沢は、稜線まで詰め上げると距離3.7km、標高差900mもある。丹沢の遡行対象となる沢の中でも比較的大きな沢である。体力低下が著しい我が身には少々ハードな遡行になってしまうが、標高1070mの二俣あたりまでなら何とか歩けるだろう、という算段で決行した。下山は、左岸尾根を考えたので、必要なら途中でエスケープすることもできる。ただ林道の土砂崩れのために、国際マス釣り場の先にあるゲートが閉まっているので、林道アプローチに一時間ほどかかってしまうのが、難点だった。

徒渉、出合、ゴルジュ
 荒沢(あれさわ)出合の近く、林道脇にカーブミラーのある所から急斜面を降下する。途中で踏み跡を見失い、最後にはロープを出した。降り立てば、早戸川の奔流が岩に砕け、水飛沫を上げながら勢い良く流れている。念のため、ロープで確保して一人ずつ徒渉したが、ちょっと緊張した。おそらく、雨後にはこの徒渉が難しくなるだろう。
 下降地点から荒川出合いまではわずかだ。左岸を歩いて100mもない。出合いの先が暗いゴルジュになっている。釜を持った小滝が続き、その先には大きな滝があるようだ。出合の左岸に固定ロープが下がっており、これを伝って枝尾根に上がった。稜線上を2030m上がり、ゴルジュ出口の5m滝を越えた辺りで、沢へ下りた。水量の多い幅の広い沢である。
 折りしも新緑の季節である。空を仰げば、透けるような薄い緑が光を放っている。

少し上から見た下降点 カーブミラーがある ガードレールには赤スプレーの矢印、舗装道の路面には白矢印が書かれてある 急勾配なので注意

沢の様子
 荒沢・間子小屋沢はゴーロの渓である。沢には大岩が詰まり、いたるところゴロタの滝を懸けている。水量は豊富で流れが速い。沢幅は広く明るい。岩と岩の間を縫って迸る水の流れは豪快だ。場所により、岩には青い苔が付き、落ち着いた雰囲気をみせる。水をかぶる岩には茶色の苔が付き、ラバーソールでは滑る。
 ゴーロの沢とは言いながら、思いのほか滝は多い。ゴルジュの滝を含めて、直登するにはそれなりに覚悟のいるものばかりだが、どの滝も小さく巻けるので行き詰まることはない。760m二俣の手前から大滝の先まで続く滝群が、この沢のハイライトのようだ。
 大きな岩の間を縫って遡行するのは、思いのほか体力を使う。軟弱な二人組の遡行速度は上がらず、時間だけが経過する。シーズン初めの沢とあって、無理することもないだろう。850m付近、右岸から涸れ沢が入るあたりで左岸尾根を登り、エスケープした。ようやく間子小屋沢の半分を歩いたに過ぎない。


下山
 
地形図を見ると、間子小屋沢の遡行のあと下山するには、荒沢と間子小屋沢の界尾根を下るのが早い。ただ、荒沢の出合へ降りるには荒沢の左岸を下らなければならない。地形図から、標高710mで荒沢を左岸に渉り林道へ入り、林道が直角に北へ向きを変える地点で荒沢の左岸尾根をその出合まで下るのが最短距離である。
 この考えに間違いは無かったが、最後の尾根の下りで荒沢出合に達する前に荒沢の流れに降りてしまった。要所で高度と方角を確かめ、慎重に下ったつもりだったが、尾根の選択をどこかで間違え枝尾根に入ってしまったようだ。降りた地点の現在地が分からずしばらく右往左往し、一時間近く無駄な時間を使ってしまった。早戸川を渉り、林道へ上がったのは、予定の時刻よりも一時間遅い夕方5時40分だった。

 最初のゴルジュの高巻き、そしてこの尾根の下山の時に、一匹づつのヒルが沢靴に付いていた。時々足元を注意していたが、ヒルの姿を見たのはこれだけだった。20℃を越える暖かい日だったが、まだヒルのシーズンは先なのか、とにかく相棒を含めてヒルの被害はなかった。出発前、足首に山ビルファイターをスプレーをしたのが功を奏したかもしれない。




早戸川 左岸から荒沢が入る 水量が多い
荒沢出合すぐに暗いゴルジュがある 奥に大きな滝が見える

先に見えるゴルジュ出口の滝を、枝尾根を上がって高巻く


大きな岩のゴーロが続く ラバーソールなので苔の付いた岩は滑る
ゴルジュを高巻いて荒沢へ降りる 水量豊富な明るい沢 頭上はもえぎ色だ


ナメ滝が現れたり小滝が現れたり 小さな滝にも釜がある
ときにボサが被ることもあるが続かない


ゴーロを歩くのはけっこう体力を使う
610m二俣を左俣の間子小屋沢へ入る 荒沢と変わらず豪快だ

 625m付近のゴロタの多段滝6mを上がる


空を仰ぐと新緑がまぶしい
二手に分かれた二段滝 ルートを探す


山のような巨岩に挟まれた斜瀑 滝場が始まる
760m二俣の左俣にかかる滝12m


ゴルジュ上の7m滝 とても登れそうにない 左岸に踏み跡がある
760m二俣の右俣本流はゴルジュになる 古い給水施設があるらしく、古いパイプが散乱しているのが残念だ 自然に手を付けたならば、せめて後始末をすべきだろう

5m滝 次々に滝が現れる 二段7m滝の上段を上がる 左にロープがある


大滝前衛の滝 スラブでホールドが乏しい 左のクラックが登りやすい
大滝10m 暗く深い谷に水を落とす 水流沿いは登れそうにない 左岸のバンドを上がるか 右岸の岩を上がることになる 右岸には固定ロープがある 難しい所のない高巻きだ


大滝の上にある滝5m 右を簡単に巻ける
再び大岩のゴーロ帯が始まる 相変わらずダイナミックな沢だ 今日はこの辺りで退却 


760m付近 尾根が細くなり杉林になると、やがて左手に荒沢が見えてくる
界尾根890m付近の広い尾根 界尾根にはヤブがない 下草がシカによって食い尽くされている 尾根が広いので慎重にルートを探る

芝草を植え植林がされた荒沢右岸土手 堰堤が続く 標高710mぐらいで左岸に徒渉すると林道の終点がある 



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