浜石岳 静岡市
2016.02.19
高橋


但沼(ただぬま)のバス停から歩くと、のどかな茶畑の向こうに、これから登る主尾根が見えてくる 


参考情報
『静岡県の山』山と渓谷社 1996年

コースタイム
興津駅9:55=(バス)=但沼10:19-主尾根分岐11:51-野外センター分岐12:29-浜石岳12:5013:30-由比駅15:35

概念図


ルート図概要


ルート図






 JR興津駅で降りた登山者は、ひとりだけだった。週末の天気予報が悪く、金曜日に出掛けて来たせいだろう。興津駅からバスで但沼(ただぬま)へ向かい、但沼のバス停から今日の目的地、浜石岳を目指す。
 
バスの窓からは、これから歩くと思われる大きな尾根が見えている。初めての街というのは、何かわくわくする。見たことのない景色を見ながらバスは走る。今日は朝から晴れているので、期待が大きくなっているのだろう。
 
バスを降り細い舗道を歩くと、のどかな茶畑が広がる。茶畑の向こうは大きな尾根だ。温かな青い空が広がっている。広い河川、興津川を渡る。但沼大橋と銘がある。ここから、尾根へ向かう農道が続く。道端にはみかん畑が続いていて、ここが暖かい地方であることを思わせる。だが、畑の半分は手入れがされず、つる草の茂るままとなっている。場所によっては、シュロの樹がみえる。園芸用に栽培されてきたのだと思うが、やはりつる草に巻かれている。
 
地形図280mのピーク付近で舗道が終わり、その先は登山道になる。ここまでで、すっかり汗をかいてしまった。上着はとっくに脱いだ。ここから主尾根に上がるまでは、暗い杉林の登りとなる。複雑な地形なので現在地を捉え難いが、地形図で確かめて歩くとそれなりに楽しい。お陰で、地理院の地形図に記載された登山道の表記が違っていることも分かる。但沼からの道が主尾根に合流する位置がかなりずれている。


ゆるやかに登る農道を歩く
手入れのされたみかんの樹には大きな夏みかんが


歩道が終わると登山道になる 230mピーク付近
暖かな日差しの中に梅が満開だった


宝暦、文政、天保などの和暦が示されていた
一か所だけきれいな竹林がある


480m分岐 但沼/さった峠/浜石岳の分岐 標識がある
手入れされた杉林が続く 480m分岐が近づいてきた

 主尾根を浜石岳へ歩くとようやく雑木林が現れ、明るい登山道になる。コナラの銀色の幹が、空に突き上げるように腕を伸ばしているのを見ると、自然に歩く喜びが湧いてくる。ヒノキ林の中で、キャンプ場との分岐になる。これは、「青少年野外活動センター」へ向かう登山道だが地理院の地形図には記載がない。
 主尾根を登ると電波塔の建物がある。ここからは、ゆるやかな明るい登山道になる。やがて右手に海が見えてくる。その先は、伊豆半島だろう。思いのほか近く大きく見える。左手に海岸で見るような美しい黒松の林を仰ぐと頂上はすぐだ。


雑木の中に登山道が続く
コナラが銀色の枝を空に向けて伸ばす


右手に海が見えてくる 伊豆半島も見える
クロマツの林を過ぎて 頂上はすぐ

 芝生におおわれた広い頂上には、5~6人の登山者がいた。すこぶる展望が良い。正面に富士山、右手に駿河湾の海岸線の緩やかなカーブ、その一角に富士の街が広がっている。その先には愛鷹(あしたか)連峰が、右手には、先ほどから見えていた伊豆半島の大きな塊が見える。先日歩いた真城山(さなぎやま)や金冠山はどこなのだろう。振り返ると逆光の中に清水港の人工的な造りが手に取るようにわかる。
 富士山の左手は南アルプスだ。その前衛にみごとな山襞を見せているのは身延山地の山々だろう。最も遠くかすかに甲斐駒ヶ岳、その左手にはとがった白い北岳、その手前に間ノ岳。雪の少ない鳳凰三山も見える。北岳がこんなにみごとに尖頭を見せるとは知らなかった。
 下りは、青少年野外活動センターへの分岐まで戻り山腹をトラバースしてセンターへ降りる。途中の分岐はどこも右へ向かう太めの道を選んだ。地理院の地形図には、この登山道の記載はない。センターからは、幹線道路をひたすら下り由比駅をめざした。この道を浜石岳へ登る登山者もあるようだが、この舗装道路を登りに使っては楽しくないと思う。途中、ときどき富士山が見えたり由比の海が見えたりする。小さなみかんの樹に季節の夏みかんがたわわに実っていた。


浜石岳頂上 富士山の白い頭が見えてくる


展望が良く 正面に富士山が見える
浜石岳の頂上 平日なのに人がいる


振り返ると清水港が見える
駿河湾の海岸線 富士市街が広がる 左の山塊は愛鷹山

富士山の左手には 白い稜線が見える 右手は北岳付近 左は赤石岳付近

中央の尖頭は北岳 その右手は甲斐駒 その左手は間ノ岳





















身延山地の山々が目の前に


みかん畑を下り由比駅をめざす 海が広がり正面に伊豆半島が見える 間近に見えるのは先週歩いた真城山の辺りだ



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