手沢左俣 丹沢山塊中川川白石沢
2015.11.22
楢原、高橋
(ラバーソール)

1000m付近の紅葉が美しい 帰路の尾根で これより高い所の紅葉は終わっている











遡行図  なし


参考情報
ヤマレコ  西丹沢 手沢左俣 2015年9月29日
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-731395.html



コースタイム
用木沢出合発9:08870m二俣11:0411:15-大滝11:27-枝尾根12:2030940m本流13:001020m本流13:461040m支尾根14:021055ピーク14:27-手沢出合15:40-用木沢出合15:44  


ルート図





 丹沢の沢も12月が間近になると、足を濡らさないで歩きたくなる。こうなると、さすがに暖かい地方とはいえ、沢の季節も終わりだ。勤労感謝の日を境に丹沢の沢は冬に向かう、といつも思っている。という訳で、今年最後の沢を、盟友Nさん、言わずと知れた楢原さんと歩いた。
 前から、何となく興味のあった中川川奥山の谷、手沢を歩きたいと思っていた。手沢は、ただゴーロの続く谷かと思っていたら、標高870m二俣を左俣へ入れば、どうやら大きな滝が現れて変化のある遡行を楽しめるようだ。長々とゴーロを詰めず、適当なところで右岸尾根に上がって下山できるのも良い。
 遡行後は、いつもの泊り場に陣取り火を熾した。日暮れとなれば、寒さがじんわりと腰の辺りを包んでくる。それでも、火があれば身体は暖かい。めずらしく炭と網を持参して、網焼きの小宴会を開いた。仔細な報告は控えるが、炭火でじっくりと焼いたさんまの灰干しが、実に美味かったことだけを書き残しておく。さんまの油の具合が良かったのか、遠火で焼いたのが良かったのか、ちょっとした議論になった。いずれ、これだけ美味い干物は、めったに食べられないというのが、二人の結論となった。

 手沢は地味な沢だった。西丹沢、中川川の上流、白石沢の支流だ。ウェブで情報を集めた時には、けっこう変化のある沢だなと思っていたが、基本はゴーロの地味な沢だった。出合付近で、三つの堰堤を次々に越えていくと、ときどき、小さなナメ滝やトイ状滝が現れたりする。だが、すぐまたゴーロの登りに変わる。870m二俣までの主な滝は、二条4m滝、幅広4m滝、ゴルジュ状3m滝、二段3m滝などである。どれも、楽しみながら登ることができる。
 ゴーロの沢だからといって、遡行価値のない谷だという訳ではない。
西丹沢の沢は、どこもそれだけで美しい。閃緑岩の白い岩、この岩の崩れによってできた白砂、滝壺の澄んだ水、緑の苔岩、時々露出するスラブ、両岸のまばらな緑や紅葉、などなど、どれも西丹沢の沢の特徴である。河原の乾いた石に苔が生えないので、どの石も白い。西丹沢の沢の明るさはここからきていると思う。



堰堤を二つ左から越えると、小さなナメが現れた
石積み堰堤が見える 左を上がって巻いた


こんな明るいゴーロを歩いていく
二条4m滝 710m付近 ようやく滝らしい滝が現れた


3m滝 820m付近
幅広滝4m 775m付近 きれいな滝だ 右から登れる

 
傾斜の緩い3m滝 830m付近 
 
こんなゴーロを歩く   


 870mの二俣で左俣へ入ると小ゴルジュになる。ここを抜けると沢幅が広がり、前方の大きな滝が行く手を塞ぐ。二段の滝で20mはあるだろうか。スラブののっぺりした滝でとても登れそうにない。滝手前、左手の岩窪から高巻くか、右手の大きな土壁を登るか迷う。
 左岸の土壁を上がることにするが、どこも、簡単に登ることはできないだろう。ブッシュを繋いで上がる作戦を立て、支点をとりながらロープを引く。うーん、めずらしく、手強い斜面だ。顎を上げないと先が見えない。足元は岩に乗る白ザレのところもあり、ステップを踏みながらの登攀だ。高橋先行、つるべ方式で2ピッチは楢原さんリード。われわれの見定めたラインは丈夫な樹の根が要所に張り出し、難しい登攀を助けてくれた。25mほど登ってようやく枝尾根に上がった。ここを一人で上がるのは難しいと思う。
 左手下の大滝の位置を確かめながら、下降地点を探る。大滝を過ぎると本流にはあたかもコンクリートを思わせる滝が見えた。これが、あの難しい6~7mほどの滝だろうと判断した。本流までの落差は、30mはある。ここを下がらずに、この滝も巻いてしまうことにした。さらに枝尾根を上がり、先の下降点を探ることにした。
 格好の下降枝尾根を見つけ、可能な限りロープなしで下る。難しくなったところでロープを出して窪の15mを下る。あとは、フリーで20mほどを下降。標高差40mはあっただろう。

 首尾よく、6~7m滝の上に降りた。この滝の両岸は鋭く切り立ち、小さな高巻きはできないだろう。この先はすぐ950m二俣で、右俣にCSの滝が見える。ここは登れない。右岸の枝尾根を上がり高巻いた。この先のスラブ5m滝も登れない。すぐ左の窪から上がって高巻いた。
 標高1020mで右岸尾根のコルを目指して、窪と枝尾根を繋いで1040m支尾根に詰め、無事遡行を終了した。日が短いので、14時までには支尾根に上がりたいと思っていた。14時2分、ぴったり計画通りだった。



870m二俣 左俣のトイ状滝と右俣  トイ状滝を登る


左俣へ入ると小ゴルジュになる
20m大滝 両岸険しい 少し戻って左岸へ上がるルートを探す 


下降点を探しながら界尾根を登る 大滝と6~7m滝を高巻くことに
20m大滝を高巻く 支点をとりながら左岸を登る


左岸の下降 楢原さん先行
急斜面を下降する高橋 神経を使う

 
20m大滝、7m滝上への高巻き下降 左岸界尾根から15mをロープ下降 その後20mはロープ無しで下降した楢原さん 命知らず

950m二俣 左俣 深い谷が伸びる






























CSが険しく越えられない
950m二俣 本流右俣にはCSが


980m 右から枝沢 本流は左
CS滝上 左から巻いた ゴーロが続く


1020m付近で左の尾根を見上げる 尾根は近い
5m滝 つるつるで登れない 左の窪から高巻く


 下山ルートは、水元ノ沢右岸尾根または手沢右岸尾根を辿るルートが考えられるが、緩やかに下る後者を選択した。このルートは、1055ピークの下の地形がやや複雑な起伏をもっているので、間違えないように下降尾根を選びたい。950mまでは、右に窪を見ながら下れば間違えないだろう。915m、865m、850mの分岐は、地形図の通りに現れる。標高700mからの下りは、林道すぐ手前から左へ向かい手沢出合近くへ降りた。



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