ウェクラ短信 111
初冬の山 キノコ採り
2015/11/11
伊佐野、大橋、山﨑



枯葉を踏みしめ、更に奥山へと入っていく。この時期は静かな山を楽しむことができる。





 11月も中旬になると、キノコシーズンもそろそろ終わりを迎える。専門店を覗いてみるとムキタケ、クリタケ、ナメコ類しか見当たらない。一時はいろいろな種類のキノコが棚から溢れんばかりにあったが、今は四分の一程度しか並んでいない。店番の女将さんもなんとなく寂しそうである。この店のご夫婦には、キノコの選別や暖かい言葉や励ましの声をいつも掛けていただき、往きかえりに気持ち良く寄り道をさせてもらっている。親父さんにいつまで店をやっているのか聞いたら「キノコを採る人がいるかぎり店はやっている」との嬉しい言葉が返ってきた。挨拶もほどほどに現地へと車を走らせた。
 山支度をしていると、時おり吹く風も冷たく手がかじかんでくる。上空の雲もなんとなく冬を思わせる空模様である。木々の葉もすっかり落ちて、いつ雪が降ってもおかしくないような気候になったことが伺いしれる。後ひと月もするとこの辺りも雪に覆われるのだろうか。
 歩き始めると、木々の葉が落ちたので遠目にも倒木にあるナメコを発見することができる。近づいて枯葉を除くと、その下から幾重にもテカテカと黄金色に光ったナメコが顔を出す。大木になるほど一人では採りきれない程のナメコが出てくる。三人でカメラに収めたり、成長具合の感想を述べたりしながら、調度良いナメコだけをリュックに入れる。前回までムキタケの全盛だったが、ときたま目にするが誰も採ることはしなかった。
 キノコは採る楽しみもあるが、発見したときの楽しみもある。見つけるたびに「あったよー」と仲間に声をかける。近くにいれば、どれどれと発見者のキノコを見学にいく。見学者は自分が見つけたものより多いと「負けた」と思い、少ないと「俺の方が立派だった」と自己満足に浸る。発見者は「一緒に採ろう」と必ず声をかける。見学者も遠慮せず手柄を頂く。手柄が少ないときは遠慮してほしいと思うが、このときは見学者も自分が手柄を立てたつもりになって手を出し続ける。このことは我々グループだけのルールなのだろうか。
 ブナの大木も少なくなってきて細木が目立つようになってきた。休憩すると身体が冷えてくる。この辺で下山することにした。今シーズンも、楽しい思いをさせてくれた山々に感謝し、初冬の山を後にした。



枯葉を除けると、驚くほどのナメコが隠れていた。

















ムキタケも元気に育っていた。
獲物を見つけると俄然力を発揮
する山男。山の恵みに感謝だ!


毒性の強いニガグリタケもまだ元気に成長していた。
大木の陰に、これでもかというほどの大群を山崎Lが発見した。

ブナの倒木には必ずと言っていいほどナメコがあった。
食べ頃だけを採る。

見てくれ!とばかりに、
人目にもふれずマユミが輝いていた。




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