金山沢右俣右沢 両神山中津川
2015.10.12

大橋、山﨑、楢原、高橋(フェルトソール)
タケ(ゲスト)
両神山剣ヶ峰から奥秩父の山々










遡行図  なし



参考情報
「両神山と荒川源流」中津川神流川金山沢右俣右沢
http://blogs.yahoo.co.jp/ryokami3/4072411.html


コースタイム
落合橋8:30-7m滝9:231450m二俣(左へ)11:41-梵天尾根12:55-剣ヶ峰13:3541-下降点13:50-落合橋15:23


ルート図





 今年の秋、週末の天候は必ずしも良くは無かった。お陰で、9月には尾白川鞍掛沢の遡行を二度も断念した。この沢は、ぜひ歩きたいと思っていたので、残念だった。一方、ウェクラは、帝釈山赤岩沢の計画を今年もあきらめた。もしかしたら、これは三年越しの計画だった。
 うまくいかない時がある、そしてようやく実現することがある。それが良いのかも知れない。まだ歩きたい沢がある限り、自分がまだ元気だということだ。

 両神山の西の沢、金山沢は水の少ないナメの沢と聞く。水が少ないので、寒くなった秋に登られることが多いようである。この沢は、昨年の会の計画で取り上げたが、やはり天候が味方せずあきらめた沢だった。今年もまた同じ時期に計画した。週末に計画したが、天候の谷間で雨の予報だった。だが、今年は運よく次の日、月曜日が祭日だ。その日は晴れるというので順延した。まるまる九月の遡行計画を棒に振った後の、久々の遡行だった。
 いつもは、様々な事情で2~3人の参加が多いが、今度は、大橋さん、山﨑さん、楢原さんに私と、四人の参加になった。これもまた幾つかの偶然のお陰で、ゲストのタケさんが加わることになった。総勢五人となり、このところ無かった「にぎわい」である。うれしい。
 タケさんは、今年の春から夏にかけ、狭窄症で二度も手術したという。そして今度の参加となったが、「その回復力には驚きだ」とは、同じ病で二年前に手術した山﨑さんの弁である。様々な事情で仲間が減っていく。そして事情を押して沢の魅力を求めてまた沢へ帰ってくる。そんな沢に取り付かれた面々と歩けるのは、よく考えてみれば奇跡に近い。


 焚き火という不思議な神を中心に集う 火を見ているとすべてを忘れ、すべてが浄化される 満ち足りた気分でたき火を囲む 鍋料理が最高に美味しかった 明日の晴天を約束してくれてるかのように、満点の星が輝いていた そしてここにも、大橋、山﨑、楢原、タケ、高橋という星が瞬いていた


 金山沢右俣は、確かにナメの沢である。だが、水が少ないためナメもナメ滝も今ひとつ見栄えがしない。だれもが感じることだろうが、残念なことだ。とは言っても、標高1250m付近からは急な斜面になってくるので、これで水が多いと登るのに苦労するかもしれない。いずれ、金山沢は逆層のスラブの続く楽しい沢である。だが、きれいなナメが続くので、その感動も次第に薄れ、全体の記憶が形作られないというのもこの沢の不幸である。と、自分の記憶力の低下をよそに、思うのだった。
 誰かが書いていたように、この沢の遡行図をつくるのは難しい。滝らしい滝は無いと言っても、そのすべてが滝で出来ている、と言っても良い。なかなか記憶に残るポイントが無いのがこの沢の特徴だ。という意味で、損している沢だなとも思う。そんな訳で、遡行図は作成しない。必要だったら、「参考情報」のすうじいさんの詳細な遡行図を参考にしてほしい。



金山沢はこんな感じで始まる
二段5m滝 1210m付近

ナメ滝が続く 滑らないよう気を付けて歩く




























どこが安全に登れるか、取り付いてみないと分からないが、自分を信じて遡行する 思いのほか広い沢だ


この渓ではめずらしい順層の滝を上がる ホールドを確認しながら


 記憶に残る滝は、標高1250m付近の7m滝だ。ここは遠目にはどこからでも登れそうな滝だが、その実どこからも登れないという不思議な滝だ。最初は左岸の巻きを考えて、滝のすぐ下まで行って左岸へ徒渉しようとした。だが、傾斜のあるナメで手掛かりが無く、足元はコケで滑るので渡れない。見る限り最もやさしいと思われる、滝の少し下の左岸から上がることにした。ロープを引いて、倒木のところまでスタンスをタワシでこすり、一歩ずつ上がり左岸のガレに達した。そこから、落ち口右を小さく巻いた。途中、要所に丈夫な木の根が張り出していて助かった。
 もうひとつ記憶に残ったのは、1270mで左から支沢が入った先にある大岩の滝だ。この滝は、大岩の下を水が流れている。その左手は乾いた岩があり登れそうだったが、微妙な勾配でフェルトソールが滑る。ここは、左から巻いた者、微妙な角度の斜面を登った者などいろいろだが、私は大岩の下を細かいホールドを頼りに少しずつ上がった。この滝の上からは、長いナメが続く。無理しなければ危険な所は無い。
 1380m付近で水が涸れ、その後は急な勾配のゴーロが続く。1450m付近で二俣となり、どちらへ入るか迷ったが、左の沢へ入った。右方向の狩倉尾根へ入って苦労する例が、ウェブサイトに幾つか有ったためである。この後は忠実に沢を詰めて梵天尾根の1660m鞍部を目指した。1590m付近で左右にそそり立つ岩場を見て、その間の急斜面を喘ぎながら登るとブナの美林となる。この急斜面を、力を振り絞って上がると、ようやく稜線だった。



7m滝 正面から見たより立っている どこに取り付いても簡単には先に進ませてくれなかった 左岸を巻いてやっと落ち口に出ることができた
7m滝 1250m付近 どこからでも登れるように見えるが難しい


7m滝の高巻き それから左岸を高巻く 落ち口高さに木の根があるので助かる
7m滝の高巻き まず左岸のガレに上がる


長いナメが幾つも続く
大岩の滝を越えるとナメが始まる

ナメの途中でひと休み


















右岸のブナ林 かすかに色づいてきた


岩場手前を詰める
三段5m涸滝 1560m付近 岩場が始まる

急な窪を喘ぎながら
窪は岩場を避け、その間を伸びる  
左右に岩を見て登る 1590m付近


急な斜面をジグザグに上がる 足元が滑る
岩場を過ぎると見通しの良いブナ林


ようやく尾根に達する 詰めの良い練習になった
穏やかな尾根 いつまでも休息したいが

剣ヶ峰の頂上は紅葉の盛りだった


















急な斜面をを降りる きれいな林に明るく日が差す
満ち足りた気分で帰路につく

落合橋に着いた 駐車するのに困ったほどあった車は一台もなく、我々の車だけがあった



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