栃谷沢(トチメ沢) 丹沢山塊
2015.04.25

高橋(ラバーソール)
詰め上がった稜線付近にシャガの群落があった














コースタイム
駐車地点9:22-栃谷沢9:29-8m滝9:49~10:40-標高320m地点11:58-標高360m地点-右岸稜線12:56-駐車地点14:05

ルート図



 山北町、大野山の南面の沢、栃谷沢へ出掛けた。おやこんな所に歩ける沢があるのかと思ったが、星二つの評価をする人がいて滝が結構続くようなので、たいして調べもせずに地形図だけは良く検討して出掛けた。久々の丹沢だし、これでも西丹沢だ。つい最近も西丹沢の美しさについて書いたばかりだから、心は浮いていた。栃谷というからには、栃の木が多いのだろう。出合いは、東名高速の都夫良野トンネル東側出口に近い。大野山の南面を下る深沢の支流、栃谷沢だ。なかなか良い名だと思う。

 うーんだが、全然だめだった。初めての沢でしかもマイナーな沢は、当然はずれもある。はずれもそれなりに楽しい、という思いで出かけてはいるが、この沢はだめだ。つくづく、一人で良かったと思った。他人を誘わなくてよかった。誰かを誘うのだったら、もっと調べてから出掛けるので、こんな沢へは行かない。一人で出かける気楽さから、適当に調べて出掛けてしまったのだ。
 ダメな沢を一生懸命に書いてもしょうがないので簡単に済ませるが、この沢の特徴は1)ボサがかぶっている、2)間伐材が沢に落とされている、3)泥が流れている、4)滝は多いが登れない、などである。沢もきれいな所ばかりとは限らないが、これだけ欠点がそろっているのは珍しい。西丹沢ということなので、無条件に期待したのがいけなかった。沢の勾配が小さく距離が短いという、自分にとって魅力があったので、つい選んでしまった、という事情も確かにある。だが、出合いに立った時に、行く先のボサや倒木を見てなぜ撤退を決断しなかったのだろう。出合いがさえないのに、歩き始めるとそれなりの沢が展開される、ということは無いことではない。奥多摩の真名井沢や小坂志川本流がすぐ思い浮かんだ。
 栃谷沢の左岸に作業道が続くという情報も頭にあった。歩いてダメだったら、作業道を引き返せば短時間でスタート地点へ戻れるだろう。そういう思いもあって、まずは入渓した。ボサや倒木があることはよくあることだ。だが、それがいつまでも続くはずはない。いずれすっきりした沢が広がるのだろう。
 だが、いつまでも状況が変わらなかった。最初に出合った8m滝は、踏み跡のある右岸を高巻いたが最初ルートの取り方が悪く30分もロスしてしまった。やっと高巻きルートを探り当てたが、そこは倒木が被るきわどいトラバースだった。滝は確かに次々に現れたが、どれも登れなかった。しかも両岸は一様に険しい。沢床はどこもコンクリートそっくりの礫岩だった。この礫岩の特徴なのだろうか。滝は、どれも垂直に近く、見るからに脆い。滝の登攀も難しく高巻きも結構エネルギーを使う。苦労した。
 失敗したと気づいたのは、もう半分近く歩いた時だった。戻ろうにも左岸道はいたるところ崩れていて使い物にならない。地形図を見る限りでは、近くに登山道も見当たらない。エスケープするなら標高350m付近で西の稜線道へ上がるしかない。ここは、もうこの沢の終わり間際だ。結局そこまで歩き続ける他なかった。実際そうした。
 幸運だったのは、最後の詰めがヤブに邪魔されずに上がれたことか。ただ、稜線付近で鹿柵に前進を阻まれて、しばらく急斜面のトラバースを強いられ苦労した。谷やヤブを歩く者にとって、鹿柵は困ったものだ。これで、谷底に落っこちてしまったらどうなるのだろう。
 稜線に上がった時の淡い新緑の競演には感動だった。320m付近の三段ナメ滝も雰囲気はあったなー、などと少しは良いところも思い出すのだった。



右岸稜線に上がると淡い新緑がきれいだった

標高320m付近の三段ナメ滝 雰囲気はあるが相変わらず沢が荒れている























ついでだから、写真を示すが、こんな滝がありました。

栃谷沢出合い ボサがかぶる 冴えない
初めての大きな滝8m 左から苦労して巻い 

渓相はおおむねこんな感じ 間伐材が落とされている  3m滝 登れない 左岸の古いはしごを使って巻いた

4m滝 左岸の崩れた作業道から巻いた


4m滝 登れない 間伐材の流木がかかっている
 
5m滝 登れない

 
ロープ 人の歩いた痕跡が残っている 物好きがここにも
4m滝 左から巻いた  

沢幅が狭くなるが水は結構流れている



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