大戸沢岳北東尾根 
南会津
2015/04/18
大橋、山﨑

8:37 スタートして直ぐの急斜面は雪が切れていた。重荷を背負っての登攀を強いられた。


















 前回のスキー山行から20日余りが過ぎてしまった。体調不良や親の介護、諸々の事情でグループでの参加が上手く合わなかったからである。そんな状況のなか、今回は山崎さんと二人だけの山行となった。日にちは決まったが、場所をどこにするか山崎さんに連絡した。二人なので、行き慣れている大戸沢岳の北東尾根滑降の提案があった。北東尾根は、桑場小沢と中ノ沢の間にある尾根で今まで下山したことのない未知なルートである。地形図を何度も眺め現場のコースを空想しながら、取りあえずは無事下山を目標に臨むことにした。

 葦ケ平スノーシェッド脇にはすでに数代の車が駐車してあった。一ヶ月前までは、車道から雪壁を乗り越えるのに苦労したが、何の苦もなく雪の上に立つことができたことが不思議に感じられた。それ程に今年は例年になく雪が多かったのだろう。融けるのもあっという間である。山スキーを楽しめるのもあと残り僅か、山の旬を楽しもうとするなら自然は待ってはくれないのだろう。

 天気予報通り快晴となった。ときおり風が吹いて汗ばむ体に気持ちが良い。入山口からスキー歩行をしてきたが、直ぐの急斜面で雪が途切れてしまった。スキーをリュックに取り付け、ツボ足登山となった。ツボ足になっても雪の中にブーツが沈むことなく、楽に歩行ができる。この状態の雪質が、下山する頃まで持ってくれればいい滑りを出来そうな予感がした。ピーク1386m先の展望が良いところで小休憩し、何度かのアップダウンを繰り返し、標高1630mの細尾根から一気に急登を熟し1800mの折れカンバに着いた。ここから1時間の辛抱で山頂に着く。山﨑Lが腰をあげスタートした。変化のない山頂へと続く斜面を、只々スキー板を前に進めるだけである。ときどき立ち止まっては後方の山並みを眺めたり、ノッペリした山頂方面を見つめたりしながら山﨑Lのトレースを追う。前方にシラビソ林が見えてくると山頂は目の前である。山頂からの眺めは、春霞のため眺望は望めなかったが、日光連山や越後の山並みをぼんやりと見ることができた。

 地形図とコンパスで北東尾根を読み、大斜面に飛び込んでいった。雪質も締まっていて、気持ちが良いほど思い通りの回転をすることができた。中ノ沢源頭部を左に交わし、北東尾根に滑り込んだ。滑走前方に障害になるものがなく、広尾根で中斜面となっているので安心して滑走を楽しむことができた。景色も新鮮に映り、また一つ大戸沢岳の楽しみを発見した喜びに、今日の滑走と共に酔いしれた。中ノ沢と桑場小沢出合近くなると、少々ヤブがうるさくなるが、スキーで交わせる程度なので気にもならない。沢床に降りる手前で大休憩し、桑場小沢から下大戸沢に滑り降りた。上流部は沢が完全に埋まっていたが、下流域ではあちこち口が開いていて渡渉しなくてはならなかった。このことは当初から分かっていたことなので、スキー板をさっさと外しブーツのまま雪代で増水した水の中に入っていった。膝から下は濡れてしまったが、気にもならず葦ケ平スノーシェッド脇に滑り込んだ。
                               O.



ピーク1386mから大戸沢岳が見えた。今日は、手前の北東尾根稜線を滑走する。

11:02 標高1650m辺りから大戸沢岳を前方に見る。山頂は稜線より更に奥にある。






















11:50 標高1800mの「折れカンバ」を過ぎると、風雪に耐えた立派なダケカンバが迎えてくれる。

12:33 5時間を切って山頂に着いた。
どこまで進化するか分からない鉄人。


13:04 気が遠くなるような大斜面を、自分の意のままに落ちていく。スキー板が面白いように曲がってくれた。

   
 

 
   

13:12 北東尾根を意のままに滑走するリーダー。何て素晴らしいバーンなんだろう。 13:13 初めて目にする景色に酔いしれ、三つ岩岳を背に躍けるリーダー。

13:39 中ノ沢と桑場小沢の出合に着いた。左の中ノ沢は雪庇で降りることができない。桑場小沢に降り、下大戸沢に滑り込んだ。




















14:54 雪代が出ている下大戸沢を渡渉する。水流が強くバランスを保つのが難しい。



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