ウェルネス・クライマーズ短信 098
大戸沢岳 南会津
2015/03/14
黒川、大橋、山﨑
9:35 1386ピーク手前の苦しい登り。黙々とスキー板を前に進めるだけである。














 3月も中旬になると、どんなスキー板を持っていくかで悩む。厳冬期ならば、迷わずパウダーや深雪に強い幅広の板を使うが、この時期になると高山でも気温が高くなり、湿った重雪や表面が凍って中が柔らかいモナカ雪となる。このような雪質の場合は、幅広い板より回転性の良い中心が細くなった板の方が楽に曲げることができる。上手な人はどんな板を使っても乗りこなせるだろうが、我々には少しでも条件の良いスキーを楽しみたいと思うので迷う。前日の天気予報や現地のライブカメラで判断して、よしこの板でいこう、といった具合に準備している。 このところ冬型が続いているので今日は幅広の板で望むことにした。

 葭ケ平スノーシェッド脇には3台の車が止まっていて既に出発した後だった。無風曇天のなか言葉少なに黙々と高度を稼いでいく。1386ピークには1時間40分程で着いてしまった。年齢を感じさせないタイムに、ウェクラメンバーの計り知れない体力に驚かされた。ピーク先から雲間を縫って、大戸沢岳から三つ岩岳に続く稜線を見ることができた。ここから見る展望はいつ見ても雄大な眺めとなって我々を迎えてくれる。ここから2度程アップダウンを繰り返し、苦もなく1553ピークに着く。ここから広い雪原を横切り、ヤセ尾根を進むと正面に雄大な大戸沢岳が見えてくる。ここまで来ると登頂への意欲が湧いてくるところである。しかし今日は、鹿沼に18時には帰らなくてはならない。登頂は次回までお預けということで、標高1850の折れカンバで下山の準備にかかった。
 計画ではここから桑場小沢に降りるか、往路を戻りピーク1386から北面を降りるかの二通りがあった。どちらを滑るか迷うところだが、北面の滑走が勝り、桑場小沢を尻目にピーク1386へと向かった。日当たりの良いところはモナカ状で曲げるのに苦労したが、日陰のところは激パウとまではいかないが、それなりに曲がってくれて北面のスタートラインに着いた。呼吸も整わないうちに山﨑Lが北面に飛び込んでいった。黒川さんも雪煙を上げながら姿が見えなくなった。黒川さんの山スキーに対する思い入れがあるのだろう、ジャンプターン取り入れて樹間を上手く交わしながら滑っていた。決して良い雪質とはいえない、30度以上はある斜面を滑り降りる技術は今まで培ってきた賜物だろうと感じた。山﨑Lも感嘆の声を上げるばかりであった。
 北面の余韻も消えぬまま下大戸沢に降り立ったときは、水流がどこを流れているのか分からないほどの景色で、一面の雪原となっていた。
                          O.


10:00 1386ピーク先の展望の良いところ。大戸沢岳が顔を見せてくれた。






深雪積む山尾根行けは春匂ひ跳ねし兎の白毛も半ばに

深雪せる猛き斜面に武者震ひえいと気を吐き身を躍らせり

                     ku.



11:25 苦しい登りが続く。
標高1850にある折れカンバまでもう少しだ。

11:42 目的の折れカンバに着いた。
ここから山頂まで1時間弱で着くが
時間の関係で今日はここまで。



13:27 樹間を交わし北面を舞い降りる
山﨑
L
あっ!という間に通り過ぎていった。
(以下同)
 



13:37 上手くスキー板に乗り、ジャンプターンで舞い降りる黒川さん。
 (以下同)


13:42 下大戸沢はすべて雪で覆い尽くされていた。



Home