幕山 湯河原町
2015.02.01
高橋


芝生の幕山頂上から南郷山方面














コースタイム
森下公園前11:25−幕山登山口11:5512:17−幕山頂上13:3413:45−幕山登山口14:24

概念図

ルート図



 昨年12月から各地で雪が降り、1月も寒い日が続いている。今年は最近に無い厳冬のようだ。とはいえ、最近はようやく暖かい日もあるようになった。
 家の近所では梅やロウバイが咲き始め、田んぼの畔を歩くと、早春に咲く小さな花々がその存在を誇示するようになった。イヌノフグリの青、ナズナの白、ホトケノザのピンク。風は冷たくても、春は静かにその準備を整えている。
 湯河原町の幕山を登ることにして、電車に乗った。東海道線を上ること三つ目の駅が湯河原である。だが、どの電車も二つ目の熱海駅で乗り換えになるので、不便この上ない。JRがまだ国鉄の時代には、熱海駅での乗り換えはそう無かったのだが、今では100%近い。JR東海とJR東日本の境界が熱海駅になっているからである。東海道線が何の利便性もない小さな熱海駅で全員降車させられ、別の電車に移動させられるのである。その日は、20分も待たされて次の駅湯河原へ向かった。
 湯河原の幕山は、2月7日、来週から梅祭りがあるようなので、今週歩くことにした。梅祭りともなると、梅林を縫う登山道も人が混みあい、ちょっと登山の気分も害されるというものだ。とは言っても、幕山への登頂が登山と言えるかどうか疑わしい。まあ、ハイキングといった方がふさわしいだろう。

 幕山の頂上は海抜626m、登山口からの高低差は430mほどだ。だが、当日は登山口のある幕山公園までバスが入らず、麓から30分も舗装道路を歩かされることになったので、結構の運動量になった。最近は、いつも試験走行を余儀なくされている身体なので、このぐらいの山でちょうど良い。というか、「大丈夫だろうか」というような不安も覚える始末なのである。今の自分の身体に合った走行方法があるのだろうか。歩幅、速度、休息のタイミングなど、新たに得るものがあるのだろうか、それとも、ただ自信を失うことになるのだろうか。
 幕山は、海の近くの暖かな地域にあるが、沼津アルプスのような常緑樹はほとんど見られない。今は山全体が落葉樹で被われ、緑のない灰色の樹枝で覆われている。この山の木々が一斉に新緑を迎える季節は、どんなに美しいのだろう。


幕山公園の入り口から幕山を仰ぐ ところどころ岩が露出している


 梅林は咲き始めたものがあったが、まだほとんどはつぼみのままだ。それでも来週には、多くの梅がほころび、梅見客を喜ばせるのだろう。登山道は梅林の中の南向きの斜面を緩やかに上る。寒い時期、この暖かな陽の光がありがたい。その明るい日差しの中、垂直な岩々を登るクラーマーが梅の枝越しに見える。歓声もあちこちから聞こえる。小さな岩には、グループで取りついているボルダーも見える。それぞれの場所で、思い思いに暖かな日差しを楽しんでいる。クライマーの中には半袖の者も居る。「元気だなー。」自然にそんな呟きが出る。



梅林を縫う登山道 左手の岩にはクライマーが何人も見える
暖かい南向きの岩の下にはクライマーが集まる


岩の壁に取り付くクライマーが何人も 半袖のクライマーも居る
10mの岩を登るクライマー それを見る仲間


 梅林が終わると広葉樹林になる。葉がすべて落ちているので、登山道も林の中も明るい。傾斜は急になり、登山道は九十九折になる。息が切れる。すぐ立ち止まりたくなるが、先を見ないようにして足を出す。凹凸のない歩きやすい道だ。それでも、九十九折れの急斜面は、身体に応える。


陽の当たる九十九折りの登山道 葉の落ちた広葉樹林のため明るい


 高度を稼ぐと相模灘が見えてくる。海ににゅーっと張り出しているのは真鶴半島、外洋に見えるのは、三原山を従えた伊豆大島だ。50kmも離れた大島が、ずいぶん大きく近く見える。展望がひらけると、心がいくぶん軽くなる。それでも、変わらずに九十九折は続き、しきりに息が切れる。



傾斜がゆるむと頂上は近い
湯河原の街が見えてくる 左に真鶴半島が見える 正面には伊豆大島


 傾斜がにわかにゆるむと頂上は近い。ぬかるんだ道を避けながら歩くと、芝生の頂上になる。展望は限られている。昼時を過ぎたせいか、登山客は少なかった。枯れた草原に座り、しばらく動けなかった。頂上からも、真鶴半島が大島が見える。北東には南郷山に続く尾根が見える。
 ガイドブックによれば、登山口から幕山頂上まで1時間10分とある。今日はそれより10分余分にかかっている。うーん納得できる。今の状況はそんなところだろう。帰りのバスの時間を考えると、ゆっくり休んでいる暇が無い。10分ほど休憩した後、そそくさと急な九十九折を下った。



幕山頂上 思いのほか登山者が少ない
幕山の頂上から真鶴半島

下山途中 まだクライミングは続いていた



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