土沢三ノ沢 丹沢山塊世附川
2014.09.28
高橋
(フェルトソール)

倒木の幹に垂直に生える新しい枝 たくましい










遡行図



参考情報
『ウォーターウォーキング2』白山書房 丹沢ネットワーク編

コースタイム
明神峠8:44−三ノ沢橋9:24−805m二俣10:37−890m第一堰堤11:20−三国林道12:26−1100m稜線12:29〜44−尾根下降地点13:05−二ノ沢橋13:45〜14:03−明神峠14:40

三ノ沢周辺概念図




プロローグ
 丹沢の西のはずれのちいさな沢を歩いた。世附川(よづくがわ)土沢の支流、三ノ沢である。沢の仲間で歩こうと思い、秋の遡行にふさわしい沢を探していたら、網にかかって来た。何やらナメのきれいな沢ということだった。
 いろいろ考えた末に、沢の仲間で歩くのは、両神山の中津川、金山沢に決めたので、この三ノ沢は、調査したままでお蔵入りになるはずだった。だが、この週末の天気があまりにも良い。山アさんも近くの沢へ出掛けたようだから、そわそわして、どこかへ行きたくなった。そこで、下調べをしていた三ノ沢の遡行が実現したというわけだ。
 いつものことだが、前日に思いついて突然準備を始めたので、誰も誘わずに出掛けた。当日早朝、楢原さんからメールが有り、「きょうは、低山に登ります。」というようなメールがあった。前日の夕方でも、楢原さんを誘ってみれば良かった。そう思ったが、後の祭りだった。

三ノ沢の遡行
 国道246号線から山中湖方面へ入り、明神峠をめざす。自分の家からだと、1時間少しで、現地へ着く。明神峠の駐車は、峠の林道入口の横に1台、峠の山中湖寄りに2台停められる。県道を更に上へ行けば、バスの折り返し点の横に、2台ほど停められる。もちろんバス折り返しの邪魔にならない位置だ。いずれ、車の置き場は少ない。まあ、もともとこの峠の近くに車を置いて歩く人は少ないので、何とかなるだろう。
 明神峠から林道を降りる。三ノ沢まで40分ほどだ。ほぼ下りのルートだがこの歩きがけっこう疲れる。一ノ沢、二ノ沢、三ノ沢と、いずれも小さな沢でありながら水量は豊富だ。林道には木漏れ日が差し絶好の沢日和になった。
 三ノ沢は、ナメの沢という触れ込みだったが、小滝のきれいな沢と言ったほうが良いと思う。小滝やナメ滝の連瀑が随所に現れ、そのどれもが深い釜を持っている。釜は碧い。沢床の岩質が、釜をつくりやすいのだろう。沢の初めから終わりまで、小滝が続くと思えば良い。釜があるので、滝を越えるのには苦労するところがある。ナメも時々は現れるが、長くは続かない。きれいなナメが続くのは、沢床の岩質が花崗岩へ変わった標高850m付近からである。ここのナメは長く続いて自然と心が踊る。
 小さな沢なので、流されずに残った小さな流木が随所にある。両岸は人工林と自然林が混じっている。完全な自然林でないところが、いまひとつ残念なところだが、歩いていてそれが気になるかというとそうでもない。滝の登攀の心配をせずに、ゆっくりと沢を歩きたい者にとっては、良い沢だろう。小さい沢の割には、水量が多い。途中の両岸から小さな流れが幾つも入り、水の豊かな山域であることを示している。
 標高880m付近から堰堤が5基現れる。どの堰堤越えにも獣道が走り、困難なところはない。だが、水が消えてからの距離が長くうんざりする。沢を歩いた時の詰めは、付きものなので仕方がないが、両岸を走る林道へ早めに上がるという方法もあるだろう。当日は、長い本流を忠実に詰めて三国林道へ上がった。途中ところどころに古い赤テープの目印があり、古くから歩かれてきた痕跡を残していた。
 山中湖や富士山が見えるかもしれないと思い、林道を100mほど東へ歩き稜線の1110mに上がってみたが、樹木に遮られて何も見えなかった。



三ノ沢橋入渓点から
三ノ沢橋入渓点 きょうは誰もいないようだ


最初の小さなナメ 右から支沢が入る
四段の滝


大きな釜を持つ小滝
穏やかな流れが続く


最上段の滝 7寸ほどの魚影が走る 釜が碧い
五段の滝 小さな滝が連続する 全てに釜がある


こんな小滝がいたるところに
2m滝 大きい方だ


ゴルジュ二段3m滝 股下まで入り右を登る
ゴルジュ 奥に滝が見える


2m滝 右を簡単に越せる どの滝にも釜がある
左は手掛かりがない 右の岩を上がりトラバース


805m二俣から

左記五段目の滝 小さいながら立派な釜を持つ
805m二俣 本流の五段滝 小滝の連瀑


この縞模様の沢床も標高850mで変わる
入渓から縞模様の沢床が続く


花崗岩に変わると釜がなくなり長いナメが続く
標高850mから沢床の岩が花崗岩に変わる

どこまでも続くナメ 木漏れ日が差して明るい この長いナメがこの沢のハイライトだろう


835mで左から沢が入るとその先に3m滝
左の3m滝上のナメの先に大きな堰堤1が現れる

堰堤1の上 穏やかな流れになる 本流に沿ってところどころに目印が

ようやく三国林道へ上がった 広い林道だ 1110m稜線 人の通らない静かな尾根


下山
 帰路は、三国林道を三国峠までたどり車道を明神峠へ戻るという方法もあるのだろうが、いかにも遠い。車道を歩くのも退屈だ。という訳で、詳しい情報が無かったが、林道から二ノ沢橋へ向かう尾根を降りることにした。この尾根ルートは、東京電力の巡視路になっているようだ。階段もあり、しっかり踏まれているので、不安なところはなかった。下降地点は、三ノ沢を詰め上がった地点から三国林道を15分歩いたところだ。東京電力の西群馬幹線266の標札がある。このルートは、二ノ沢の枝沢を右に見下ろすように降りれば良いので、ルート取りもそう難しくない。なおこの枝沢に水はない。
 注意すべき点は、920mの送電線鉄塔の付近で下る尾根を間違えないことだ。南東へ降りる尾根を探し急な斜面を下る。870m鞍部へ立った後は、尾根を辿らず右手へ下がる。この巡視路は、二ノ沢とその枝沢の合流点へ達し、その後は二ノ沢左岸を林道まで導いてくれる。
 明神峠までは朝降りてきた逆を歩けば良い。登りなので、けっこうきついが、30〜40分で峠へ着く。


尾根の下降地点 東電の標識がある No.266の方へ降りる


階段のある巡視路を下がる
標高930m付近の鉄塔 ここから南東へ伸びる尾根を下がる



Home