戸田大川小達磨沢 伊豆
2014.03.21
高橋

小達磨沢 椿が多い 椿の倒木に苦しめられた














コースタイム
達磨橋10:30−ゴルジュ11:20〜12:00−380m林道13:06−500m地点13:40−達磨橋15:10


概念図



ルート図



 小学生の頃、なぜあんなに遠足が楽しみだったのだろうか。遠足の前夜、着ていくものを選んだり、お昼ご飯の献立を母親に聞いたりして、遠足への期待が盛り上がる。明日の天気を気にしながら、布団に入ってもなかなか寝付けない。それでも、いつの間にか眠りについて、遠足の朝を迎える。遠足でどこへ行ったのかは忘れてしまったが、遠足の前夜の異様な興奮を良く覚えている。学校の行事の中でも、学芸会の場合には、そんな興奮はなかった。むしろ疎ましい気持ちがあったように思う。遠足ばかりでなく、校舎の外でやる図工の写生なども嬉しかった。
 学校の行事が、外で行われることに特別な喜びを覚えたのはなぜなのだろう。
暗い教室の中でなく、外で行われる行事では、学校の規則から一時的にも開放される。そんな無意識な解放感があったのだろうか。それとも、これらの行事が明るい太陽の下に行われることに理由があるのだろうか。「自由」と「明るさ」がキーワードになりそうだが、今もって正確な理由を思いつかない。


戸田大川 結構水量がある 大堰堤を巻いた上で


 戸田大川(へだおおかわ)小達磨沢の河原に座って、お昼を食べた。快晴の空から陽が差し明るく暖かい。沢の水がキラキラ輝いて流れていく。おにぎりと漬物を食べながら至福を感じた。「遠足がなぜあんなに楽しかったのだろうか。」そんな他愛もない疑問にとらわれ、幸福感に浸った。
 戸田大川は、西伊豆の達磨山を源頭として駿河湾の戸田港に注ぐ。短い河川だが、集水域はかなり広く、本流にはそれなりの水量がある。中流域の流れは幾つにも複雑に分岐するが、達磨山と小達磨山をつなぐ稜線に突き上げる小達磨沢(仮称)を歩いた。
 戸田峠を海側に下がる県道18号線が、戸田大川を渡る。この達磨橋のたもとに車を置いて側道へ入る。左下に幾つか堰堤をみて、適当なところから入渓した。標高150m付近だ。堰堤をやり過ごしたつもりだったが、先に大きな堰堤が出てきた。この堰堤を右の竹ヤブから巻いて広い河原に出た。その先を歩くと標高200m付近で二俣になる。水量の多い左俣へ入ると、左手に小さな給水施設が現れる。この先で両岸切り立つ暗いゴルジュになる。この先で二俣になっているようだ。右俣は10m以上の大滝が、左俣・小達磨沢には連瀑が懸かっているのが見える。


戸田大川の二俣を左へ入るとゴルジュになる。この奥で再び二俣になり、両俣とも滝をかけているのが見える。右俣は10m以上の大きな滝、左俣・小達磨沢は連瀑になっている。ゴルジュは釜が深くへつりが難しそうなので、右岸を高巻くことにする。だが、この深い谷へ戻れるのだろうか。


 深い釜があるので、ゴルジュの入り口で引き返し右岸を巻いた。地形図からは、かなりな急斜面を想像したが、小達磨沢の右岸は思いのほか歩きやすい。釣り人でも歩くのだろうか、沢に沿ってかすかな踏み跡が続いていた。ゴルジュを覗きながら歩いた。まず4、3、4mの連瀑があり、その先に8mほどの難しい滝がかかる。この滝を交わした先で谷に降りた。標高250mあたりだ。この辺りでかなりの倒木が沢へ倒れ込んでいる。どれも、まだ葉が青く枯れていない。1ヶ月ほど前の大雪の重みで倒れたに違いない。
 この倒木は厄介で、この先何度も高巻かねばならなかった。遡行を中断しようとも思ったが、幸い右岸には薄い踏み跡が続いていた。この辺りは、小滝や小さなナメが現れる変化に富んだ沢だった。倒木さえ無ければ、それなりに楽しい所だったのだろうが、この倒木ではどうにもならない。小さな三段のナメ滝を上がると、左岸に白いガードレールが見えた。地形図にはない林道が伸びてきたようだ。標高
380mで林道は小達磨沢を右岸へ渡り、先へ伸びている。

小さなナメ きれいな場所だ


















照葉樹が何本も倒れている 大雪の影響だろう
三段トイ状滝 ここにも倒木が掛かる


三段トイ状滝 上段にも倒木が ここは巻いた
三段トイ状滝上段 高巻きから

倒木の向こうに3m滝 倒木でほとんど歩けない


三段ナメ滝上段2m
三段ナメ滝 椿が咲いている


 林道をくぐった小達磨沢は、幾分水量も減ったように見えるが、まだまだ水はある。倒木もだいぶ少なくなってきたので歩きやすくなった。滝のかかるのを期待して標高500m付近まで登ってみたが、ゴーロが続くばかりだった。下流部の倒木の処理で時間を取られたこともあり、時間切れとなり下山することにした。どうも消化不良の遡行だった。



林道の上の小達磨沢 ゴーロが続く
林道の上の小達磨沢 標高500mで引き返す


まとめ
 おそらく沢登りの対象にはなってこなかったと思われる戸田大川小達磨沢を歩いた。小達磨沢は、出合のゴルジュから変化に富んだ沢になるが、倒木が多くここしばらくは遡行に向かないだろう。標高380付近で林道が跨いだその上流では、倒木は減るが標高500mまではゴーロが続くだけだった。稜線へのスズタケの詰めも厳しいことが想像される。あえて歩く沢には値しないと思う。



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