達磨山だるまやま 伊豆山稜線歩道
2014.03.09

高橋

アセビの蕾 まだ小さいがじきに咲く















コースタイム
戸田峠10:10−小達磨山10:41−達磨山11:14−古稀山11:43−伽藍山12:0951−戸田峠14:30


概念図



ルート図




 静かな伊豆の山だった。こんな静かな伊豆の山を歩いたのは久しぶりだ。登山道と並走するスカイラインの車の通りが少なかったからである。こんな記憶はあまりない。たぶん、この静寂は、大雪のせいだろう。つい二週間ほど前には大雪のため通行止めだったのだ。雪の心配をして、車で来る人が減ったせいだと思う。山は静かであれば、他に何もいらない。
 40年ほど前、まだ伊豆という名前がキラキラ輝いていた時代があった。だが、この輝く伊豆は、じきに終焉を迎える。伊豆の稜線という稜線に、スカイラインと称して自動車道が建設された頃である。今思えば、狂気の沙汰としか思えない。伊豆の大自然に、取り返しのつかない傷をつけてしまったのである。例えば、あの屋久島に山岳道路が造られたらどうだろう。今では考えれば分かることだ。
 伊豆の海岸と内陸部を結ぶ交易道は以前からあっただろう。峠を越えて海のものと山のものが交換されたことは、容易に想像できる。だが、稜線を走る道路を誰が想像しただろう。生活とは無縁の道路が稜線通しに造られたのである。休日にしか車の走らない道路だ。静かな美しい伊豆は、この愚行によって失われた。車の増加によって心あるハイカーは伊豆を去った。伊豆の美しい自然は、一時の流行によって永遠に失われたといって良い。現地を歩けば、以前はどんなに素晴らしい自然の財産であったかが分かる。
 これら全国の「自然破壊」に我々が気付き始めたのは、南アルプスと奥鬼怒のスーパー林道の建設反対運動の頃だったと思う。



日陰には大雪の名残が
見通しの良い尾根を歩く 小達磨山が見える


右手(西)に沢形 戸田港に続く
振り返ると駿河湾が見える 富士山が見えるはずだが雲が多い


右手に海を見ながら静かな伊豆を歩く 伊豆山稜線歩道というらしい
雪道とぬかるみが交互に現れる

達磨山が見えてきた 笹原が続く特有の景観だ


 達磨山(だるまやま)周辺は、笹に覆われた丘陵地である。笹の丈が低いために縦走路からの見晴らしがすばらしい。南北に伸びる登山道の西側は、急傾斜でまっすぐ海へ落ちている。そこには太平洋が広がり、眼下に砂州の伸びた戸田(へだ)港を望むことができる。駿河湾対岸に清水や三保が霞んで見える。北には駿河湾、愛鷹連峰、富士山が見える。南には猫越岳、天城峠、天城山と伊豆の稜線が伸びている。
 達磨山の西側には、戸田港から伸びる戸田大川の支流が幾つも切れ込んでいる。ここは、いつか歩いてみたいと思っている沢だ。地形図で見る限りでは、等高線の詰まった急峻な沢であることが分かる。詰めは笹が覆うのでヤブコギになるだろう。この急峻なヤブの詰めが核心かもしれない。



海を振り返る 達磨山を登る人が何人か居た 人気の山だ
長い階段を歩く

達磨山の頂上から駿河湾と沼津アルプスを望む
西には太平洋が広がる
行く手に続く登山道と並走する「スカイライン」
伊豆の自然は大きく美しいが

右手(西)には太平洋が広がる 戸田港が眼下に見える

戸田大川の詰めは、笹薮で覆われている いつか歩いてみたい


古稀山から達磨山を振り返る 見晴らしが良い
まだ雪の残る古稀山への登り

春の兆しの山道 一休みしたくなる
伽藍山がらんざんから土肥とい港を望む 伽藍山の頂上には駐車場があるだけ 訪れるに値しない

伽藍山から 南に伸びる伊豆の稜線



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