2013.12.25 愛する小道具たち2 アルミ食器

エバニューのアルミ食器














 山での食事を大切に考えて工夫する者があるかと思うと、あまり山の食事を考えない者もある。私は後者のほうだ。何も工夫すること無く、いつも同じような「献立」で済ませている。「献立」といっても、ごはんを炊く以外は何も作らない。場合によってはご飯も炊かない。山での食事は何を食べても美味しいし、山だからといって特に旨いものを準備したいとも思わない。生野菜や肉のたぐいを担いで歩くのも重くて嫌だという感覚が働く。山の行動では、一食ぐらい食べなくても何の支障もなく歩ける、というような変な自信があるからだろうか。
 重さやかさの増す野菜や生ものを持って行くより、その分を軽量化したいと思う。勢い食材は乾燥した野菜、果物、海藻など、人によっては味気ないと思うものになることが多い。昨今、スーパーマーケットにいけば、料理しないで食べられるレトルト食品やインスタント食品がたくさん置いてある。
 料理をしないので、鍋釜、食器は単純で少なくてよい。山へ持っていくのは、食器兼鍋に使うアルミ食器がひとつだけである。共同食を考えなくても良い時は、コッヘルもビリー缶も持たない。たいがいは調理用のナイフも持たない。山では何かを食べようとは思うが、料理をするという感覚がないのである。ただ、標高も高くなると夏でも気温は低くなる。だから、温かいものを食べたいという気持ちは起こる。夕食はカレーやシチュー、朝食は魚の缶詰と味噌汁というような、単純な献立が多い。そう考えるとエバニューのこのアルミの組食器で十分である。
 エバニューといえば、学生の頃からすでに出回っていた老舗の製品である。最近では、軽いチタンの食器もあるだろうが、エバニューのアルミは格段に安い。登山用品といえば、少しぐらい高くても良い、むしろ高いほうが良いというような風潮を見ることがある。そういうことには与したくない。沢の小道具は、ブランドを追いかけるよりは機能を求めるようにしたい。アルミの食器には、チタンには無い良い点もある。熱伝導性が優れているので湯が早く湧く。チタンは最も熱伝導性の低い金属であるし、アルミは銅に次ぐ高い熱伝導性を持っている。

アルミ製の組食器とスノーピークのバーナーヘッド


 エバニューのこの食器はアルミ食器の定番だと思うが、チタン大流行のこの頃は、持っている人を見かけることは少ない。見るとすれば、中学生の林間学校ぐらいかも知れない。把手付きの大小のお椀と蓋の皿の3点セットである。小さいお椀の中には、スノーピークのバーナーヘッドがすっぽりと収まるのでこれも便利だ。大きい方のお椀は、家庭で使う大きめのご飯茶碗と同じぐらいだ。大きくもなく小さくもないちょうどよい大きさだと思う。アルファ米を使うこともあるが、一人分の炊飯ならば、このお椀でご飯が炊ける。山ではどういう訳か少食である私にはそれで十分である。小さい方のお椀でお湯を沸かせば、本当にあっという間にお湯がわく。インスタント味噌汁の袋を開ければ、即できあがりだ。
 コッヘルやビリー缶でご飯を炊いて、カレーをこのお椀で食べる時には、ポリエチレンの袋を被せてからご飯とカレーを盛れば、お椀が汚れない。油脂分の多いカレーの汚れは、洗剤を使わない山ではけっこう厄介なものだ。食べ終わった後にカレーの付いた袋を焚き火で燃やせばそれで済む。この方法は、以前の沢仲間から教わったことで、とても便利だと思う。

蓋が外れないようにビニールテープでパッキング  このビニールテープを樹にぶら下げておくと、焚き火で燃やされること度々 注意すべき点だ











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