ウェルネス・クライマーズ短信 061
吾妻連峰縦走 福島県・山形県県境山塊
2013/07/06〜07
鷹箸、落合、加藤、黒川、山ア




コ−スタイム

7月6日
鹿沼発5:00⇒グランデコスキ−場07:40〜08:00⇒浄土平09:00〜12−一切経山10:46−家形山11:50〜12:00〜兵子12:30〜55−烏帽子山13:50〜55−明月壮16:52(泊)
7月7日
明月壮06:55〜人形石09:10−天狗岩10:25〜35−西吾妻小屋10:45〜11:05−西大巓12:00〜ゴンドラ駅13:45〜50〜グランデコP14:08


ルート図




吾妻連峰の花々

チングルマとコイワカガミ
チングルマは落葉小低木

加藤さんが教えてくれました
「吾妻石楠花」

イワハゼ別名アカモノ 果実は赤く熟す
白く熟すものはシロイワハゼ


ツマトリソウと思うが葉が少し広いかな?

至る所にチングルマ(稚児車)の群生を見る 雪解けが進むと、順次花を咲かせる 花が終わり花柱になり 秋風に乗って飛び散る

コバイケイソウ どう見ても学校の朝礼に見える
風がないともっと良く整列しているが?


ウラジロヨウラク/ツリガネツツジ
種類が沢山あるそうです

チングルマの花が終わり、花柱となっている
花柱は始めよじれています、しだいにほぐれ
風にのり種を運びます

ハクサンチドリ 女峰山のニョホウチドリは見たことありません


調査中? 教えてください
アカミノイヌツゲに似ていますが





いそいそと 妻の視線を 知らぬげに 荷造りしおり 明日は山行き

七月の 風吹きしきる 経の山

風荒ぶ 此の頂は その昔 古人が 経埋めしとか

泥濘と 熊笹の道 果ても無く この先何ぞ 良きことありや

山小屋に 夜更けて嵐 止まねども 鼾も高く 寝ぬる輩

湿原に 小さき野草を 愛で居れば 木道の行く手 霧に烟りて

霧中に 妖精のごと 揺れいるは 梅尅垂フ 白き花群れ

吾妻山の 長き山路を 下り来れば 雲高く湧き 梅雨は明けぬる






 蒸し暑い日が続く毎日だ。家は二階建てなので一階は日中も網戸と扇風機で過ごせる。住まいの西側が田んぼのせいかも知れない。しかし今年は水稲が赤字のためか畑作に転じた。蛙の子も水を張ってくれるものと思っていたに違いない。ゲコゲコ合唱隊も今年はあてが外れた。

 6月初旬の三右衛門沢以来の山行だ。いろいろあって先月はろくに山歩きはしていない。今回の吾妻連峰縦走は落合さんが計画担当を買って出てくれた。ありがたい。吾妻連峰は福島、山形県境山塊である。グランデコから西吾妻山、浄土平から五色沼間は歩いている。また、一昨年天元台スキ―場から若女平コースを3月に行った。この時はガスで視界がきかず撤回した。
 スタ
-ト地点の浄土平から藤十郎辺りまでは白檜曽林帯、潅木帯、千島笹帯、そして池塘が点在している。道を外すことは無い。また湿原には長いながい木道が続くので道を誤ることも無い。しかし人形石から天狗岩間は広大な岩稜地帯だ。10m先も見えないガスに悩まされて遭難はすぐに起こる。コンパスと地形図を駆使して注意して通過しなくてはいけない箇所だ。


浄土平から吾妻小富士をみる 火口周囲を一周できます 3月には東面に雪形の「うさぎ」を見る

五色沼
吾妻の瞳(魔女の・・)とも言われます

 浄土平から一切経山には登山者と観光客が入れ乱れ、賑わいを見せる。西風が半端でない。小石が飛ぶほどに強い、まるで台風だ。身体もよろよろしながらその強風に耐えて進む。
 家形山を越し主稜線に入り樹林帯に逃げ込むころには、風の音も静まり落ち着いた歩きを取り戻した。烏帽子山を13時50分に通過し、昭元山の小さなピークを越すと行程の70%消化したことになる。この辺りの地形は8月初旬に遡行する前川「大滝沢」から望めるはずだ。遡行しながら稜線を見上げるのも一つの楽しみになる。
 東大巓の分岐手前の池塘には鴨の番(つがい)が池の藻を盛んについばんでいた。我々に気づいたのか動きを止め様子を伺う体制だ。一瞬水面を水しぶき上げ滑走し低空飛行で視界から離れた。それにしても、霧に包まれたいくつものの池塘に、白衣をまとう白い妖精のコバイケイソウが疲れ果てた旅人に、心地よい音色のハ−モニ―を奏でてくれた。

家形山から樹林帯に入る やっと風が緩やかになる

烏帽子山山頂、ガスで眺望はない 狭いピ−クだ


 登山道をはずれ明月壮に向かう。この辺りも一帯が湿原だ。イワイチョウの群生に目をやりながら、滑る木道に気を使う。遠く湖畔に浮かぶ明月壮に旅の安堵を覚えた。三人の先客がすでに荷を解きくつろいでいた。我々は二階にこの日の宿を取った。水場は10分下った雪渓の先に明月水と看板があり、よどみなく流れていた。両手で器を作り何杯も何杯も山の名水を味わった。
 寝静まる深夜に低気圧が頭上を通過、ゴ−ゴ−と風雨が山をなぎ倒すかのように、吹き荒れた。明日のエスケ-プル-トが頭をよぎる。



二階にはこの90度の階段を登る 広いスペ−スで快適だ 小窓から明月湖が見える<

長い道のりだった、やっと小屋が見える 「明月荘」


「明月湖」ナナカマドの小花が揺れる 秋の紅葉は見事だろう

明月荘から10分足らずで水場 手前に残雪が氷状態で滑る


明月水・山の恵みだ、沢山の養分を含み その味は忘れられない





 明月壮の北側には高層湿原の「明星湖」が強い風にさざ波が幾重にもたてそして消える。窓のすぐ脇にはナナカマドが白い小花を沢山つけていた。秋の紅葉も見事だろう。 幸い風は弱まったが、小雨がちらつく中雨具をつけ7時に小屋を出た。延々と続く湿原、その木道は電車道のように果てしなく続く、雲上の楽園か。イワイチョ−、チングルマ、イワハゼ、コイワカガミ、ツマトリソウ、ハクサンチドリウラジロヨウラクと数え切れない高山の妖精たち。


 人形石の分岐に9時06分に着く。予想通りガスがきつい。広い台地の岩稜地帯に大岩がゴロゴロある。天元台スキ-場に行く分岐だ。景観に配慮してある案内板がこのガスでは岩と同色で立ち木に見え分かりづらい。天気の良い日ならまだしもこの天気では見落としかねない。ゆっくり時間をかければなんとも無いが、初心者であるとついついあせり潅木帯にでも入り込んでしまったら、と、考えると恐ろしい。

人形石 天元台スキ−場がすぐだ エスケ−プル−トに最適だ リフトも動いている



 ここで南南西に方向を変え天狗岩、西吾妻小屋と残り少ない燃料を省エネ走法でまかない距離を稼ぐ。時折「ファ−ッ」とか「ヨッシ」など分からぬ声が飛ぶ。そうです、二日間の後半です。疲れないのがおかしいです。どうぞ大声上げて頑張ってください。今頑張らなかったらいつ頑張るのですか、明日になればまたリセットして次の「山」を考えればよいのです。いつまでも続くのは不景気だけで結構です。
 西大巓の台地で大きく深呼吸して、ゴンドラ待つグランデコへ向かう。

                            山ア


天狗岩、吾妻神社のお祭りだった 参拝記念の証しを頂く

西吾妻小屋 二階建ての明るい小屋だ 明月荘もこの小屋も内部にトイレがある 空気口が確りしていた




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