ウェルネス・クライマーズ短信 059
ケヤキ沢(手焼沢)〜長手沢下降 足尾神内川
2013/05/26
山ア

稜線に静かに咲くムシカリ(たむしば)














コ−スタイム
駐車場6:40〜7:00−ケヤキ沢出合7:15−1130二俣8:1020−1290二俣9:4050−稜線10:5411:15−1190二俣12:4050−940二俣14:00−駐車場14:10

遡行図




 
先週の蕗平本流に続いて近くの沢を歩いた。この歳になるとなかなか疲れがとれにくい。一番は充分に休養して、次の計画を念入りに下調べするのが良いのだが。


 日光市細尾町から足尾町を結ぶ3kmのトンネルを抜けると、すぐ右手に国道までしぶきがかかるほどの大滝10mが目に入る。その滝壺は直径8mを越えるかもしれない。岩と大石に囲まれた釜は深緑色の「ダ−クグリ−ン」、大石にたっぷたっぷと中小の波を打ち寄せ返す。


日足トンネルを足尾側から見る。大滝は左側

日足(日光足尾)トンネルを抜けるとすぐ右手に大滝が見える。知らずに通り抜ける人がほとんどだ


 駐車は橋を越えた先100mに充分なスペ−スがある。沢支度をして、トンネル脇の動線から滝を左手に見ながら、建築用の通路を進む。堰堤に架かる金属製の梯子を6段ほど登るとすぐケヤキ沢出合だ。沢幅が広く対岸の迫り出しがなく大変明るい沢だ。人工林がまったく無い。まぶしい新緑に単独でも心が弾む。石積み堰堤を左から越え、暫く進むとミニゴルジュが見える。左から足がかりを探しながらへつる、またげるほどの小滝に足をグイッと伸ばして重心を右足に移して越えた。
 駐車場には県外の車が2台あったが、先行者に釣師がいないことにほっとしている。岩魚が動く姿をしばしば目にした。このあと、1200近くまで稚魚を確認する。


堰堤右側に鉄製の階段がある

堰堤を過ぎるとすぐ二俣。左のケヤキ沢に入る


石積み堰堤



ミニゴルジュを上から
美しい景色が眼の前に ミニゴルジュは左から抜ける

 1030にかかる8m滝落ち口は見えない。登れそうに見えるが、安全第一で「やめ」にして、左岸の岩を簡単に越えていく。60分近く遡行していると、自然と沢に溶け込んでいる自分に気が付く。誰にもあることだが、真剣に物事に取り込んでいる時は「無」になる。いま、正に心身はそう言う状況に位置する。時間の経過も気にすることなく、目の前の難所をどのように処理するのが最適か考えるだけだ。


水流左から抜けられそうですが、左岸から越える

3m滝、上部8m滝


4mトイ状滝


 1130二俣(2:3)の上にかかる5m、7m滝。7m滝は水流左から越す。確りしたホールドがある。この上はインゼルになる。1330のトイ状10mのナメ滝、1350にかかる2条8m、1400の5m滝と続く。少しの緊張を持って望む登攀は楽しい。水量は少ないようだが、上部まで水はかすかに流れていた。
 1430は地形図を見る限り四俣に見えるが、現場では三俣だった。地形図右から二本目が薄い。本流右を選択して、沢形が細くなりつつある涸れた沢を1530まで詰め上げ、左に平行移動して登山道に出た。詰め上げは傾斜もそうきつくない。膝下くらいのミヤコ笹だ。先週の蕗平の急斜面を先方の踵を見ながらの登りと比較すると、そんな気持ちになるのかも知れない。


若木多くすがすがしい薄緑色

遡行時間も3時間近くなり、1300も越えたが、まだ水が流れています


1048分(3時間48分)登山道が見える


 木々の隙間から中禅寺湖「サファイアブルー」の水面がきらきらと光を反射してまぶしい。モ−タ−ボ−トのエンジン音が聞こえてくる。下のほうからガヤガヤと楽しそうな声が聞こえてきた。7、8人パ−ティ−が通り過ぎていく。皆さんいい顔しているな〜。生き生きしている。三回目の成人式を迎えた同年輩の皆さん頑張ってください。三浦雄一郎が登頂後の会見で「80歳からが人生のスタ−トと思えば面白い」と。
 丁度この登山道は茶ノ木平と半月峠の鞍部に位置する。「白ヤシオツツジ」が遅い春を演出しているが、霜の影響で花数が少なく寂しい。アカゲラが稜線を越え、湖(みずうみ)に急角度で低空下降した。



ついに、半月峠登山道に出ました。八丁出島が見えます。ここの紅葉が見ものです(10/10)。

シロヤシオツツジ(ゴヨウツツジ)
霜が降り花数が少ない。敬宮愛子さまのお印の花(愛と喜び)


 昼食を簡単に済ませ、高度を70m上げ「半月峠」の案内板を確認して尾根を越え、急斜面の笹薮をガッチリつかみブレ−キをかけながら、慎重に沢形まで下降する。右寄りにかかる尾根を意識しながらの下降であったので、本流は左手から合流した。地形図とドンピシャまことに、うれしい。
 1350辺りからかすかな流れが始まる。その先で4mを懸垂で唯一下降した。左岸から巻けるが倒木が折り重なっていたのでこちらを選んだ。

 先程から男体山の方向から雷鳴が聞こえてくる。次第に近くなり雨粒が落ちてきた。「沢で雨」土砂降りになったらどうしようか。だんだん心細くなり自然に足早になる。1090の二俣を過ぎると小さな滝が出てきた。どれも簡単に通過できる。下降沢としては良い沢である。釣師が入った形跡を見るたび「がっかり」する。ごみの持ち帰りは、山に入る人達の常識と思うが、一部の人たちの行為に無性に腹が立つ。
 だんだんと強くなる雨と沢の増水を気にかけながら下降する。幸い釣師が通う踏み後がある。時折竹やぶに入りながら時間を稼いだ。雷鳴が遠くなるころ940の二俣にもどる。お疲れ様でした。



看板が尾根上にかかる・右に手焼沢 ・左側へ入ると長手沢です。

ミヤコ笹につかまり下降する・沢形が見えてきた



こんな所を下って

12時17分ナメ滝




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