ウェルネス・クライマーズ短信 053
白毛門−赤倉沢 谷川連峰
2013/03/06
黒川、大橋、山ア


コ−スタイム
芝倉新道入口(標高700m)8:20白毛門登山口8:35白毛門1720m・14:1025−湯檜曽川16:00−芝倉新道入口17:10


ルート図




パ−キングから谷川連峰を望む、今回挑戦の白毛門1720は右奥に隠れている。

堰堤の先に白毛門南尾根がみえる。土合〜芝倉沢新道入り口に駐車した。













いきなりの急登に息を切らせる。ヤセ尾根にのりいよいよ戦いが始まる。{どうなることやら(==}

西側に見える谷川岳の双耳峰。ここで命を落とした人は1000名に近い。労山のクライマ−吉尾弘さんが、平成12年3月13日、谷川岳一ノ倉沢滝沢リッジを登攀中に滑落死した。その日に西黒尾根で講習を受けていた。






















白毛門沢 上部口の開いているのが、タラタラのセン大滝か? 2011秋、Sa、Oさんと遡行した。

白毛門沢も雪に埋もれて。



1000m地点から白毛門を望む。どこまでもヤセ尾根が続く。

マチガ沢の上部からの雪崩をみた。ゆっくりとヘビが蛇行するように先端が動く。徐々にスピ−ドがゆるみ先端から後部にかけて順に停止した。


誰かが言った「なんでこんなことするの」と・・・・・
ただ、笑うだけだった。














左手の谷川連峰が気になりカメラはそちらを向くことが多い。この景色を見て感嘆の声をあげない人はいないだろう。






 鹿沼から谷川岳に行くには、冬場は金精峠が通行止めになるので、一般道で4時間ほどかけて足尾から沼田に抜けていた。しかし北関道が開通してからは、鹿沼から水上まで高速道を利用して2時間少しで行ってしまう。早くなった。登山口の駐車場は完全に雪に埋まっていた。Sさん、Yさんと白毛門沢と西黒沢をやったとき、この駐車場にお世話になったことが思い出された。
 白毛門岳は急登なのが分かっていたので、リュックにスキー板を取り付けての登山スタイルである。登山口辺りはスノーシューで歩いた跡が無数にあり、正規のルートを外してしまい余分なアルバイトをやってしまった。左手に谷川岳の雄姿を眺め、右手に白毛門沢を見ながら高度を稼ぐ。気温が上がってきた頃、マチガ沢で大きな雪崩があった。こんなのに巻き込まれたら一巻の終わりだろう。
 気持ちや体勢に余裕があれば、ここでスリップしてもあの木に引っ掛かって止まるだろうとか、ここは何も障害物がないからどこまで落ちるかわからないし下手すると湯檜曽川までいってしまうだろうか。などと緊張しながら通過した。しかしステップを切り、手を雪面に差し込んで、四つん這いで登らなければならないときなどは、落ちたらどうなるかなんてことは忘れてしまい、とにかく必死になってよじ登らなければならなかった。
 あと数メートルで山頂という所で、白毛門岳が我々に試練与えてくれた。この場所を通過しなければ、目的である赤倉沢滑走が達成できないし、ここまできて山頂を踏まずして敗退しなければならなくなってしまう。何がなんでも行かねばならぬ、という必死の3人の思いが通じたのか、何んとか無事乗り切ることができた。このとき白毛門岳は大笑いしたか、ほくそ笑んでくれたかは3人には聞こえなかった。
 笠ヶ岳、朝日岳、そして白毛門岳。もうこの時期に会うこともないだろう。さあ、湯檜曽川を目指して落ちて行こう。しかし、ここからも長かった。長い長い道のり経てやっと車止めに着いた。

 今日は良かった。今日も良かった。最高の一日とウェクラの仲間に感謝感謝であった。
                                O





白々と 明けゆく空に 雲の無く 現れわたる 白き峰々

登りゆく 険しき尾根の 弓手には 谷川岳が 際猛く立ち

どこまでも 険しき尾根の 続きたる 目指す頂 なお遙かなり

易々と 此の頂は 踏ませじと 冠雪の峰 我ら見下ろす

漸くに 登り詰めたる 頂上は 風吹き荒び 寸時も憩えず

急登に 疲労困憊 脚は萎え 悪雪面に 四苦も八苦も

漸う  帰り着きたる 登り口 ハイタッチにも 力こもらず

                 まいった まいった ku.




これで終わりではないです。この先に後二つピ−クがある。滑落したら一巻の終わり(・・)@ 黒さん頑張れ---

1400mを越えれば先が見える、あと少しの辛抱だ。どんな顔つきして登っているのかな--



笠ケ岳、朝日岳。この稜線も歩きとおした。沢からも這い上がった。加藤さんと昨年ウツボギ沢を詰めた思い出がよみがえる。

右手朝日への稜線、中央は大源太山か?ここから赤倉沢にドロップするのはちょっと怖い。山頂から100m先、少し高度を下げた。


山頂直下で、クレパスがあり緊張した。そして、この岩場がくせ者で難儀した。氷と雪がミックスしている。日なたと陰で180度雪質が異なり、時間を要した。唯一ザイルをだした。35分はかかった。

槍の山頂のようなところから、30mほど移動して滑降の準備をする。風が強く早く逃げたいと思った。まともな写真はなし。板を履いていても片方が雪の割れ目に落ちた。「くそ--


赤倉沢からみる谷川。この絵から山の持つ「畏怖の念を抱く」 煌びやかな山から、重厚な、どこか深く真の姿を見せはじめた。さあ、滑ろう。

写真を撮る余裕も無く完全に埋没した湯檜曽川に着く。先ほどの晴天の面影は無い。白と黒。これが本当の姿だ。山にガスがかかり始めてきた。
























湯檜曽川に沿って国道までロングラン。右により左にと滑降ラインを読む。歩いたり、多少滑走できたりと、車までは長い最後まで気を抜くことはなかった。

もうすぐ終了だ。このあたりに来ると、トレッカ-のトレ−スが右往左往と走る。少し右手の尾根に上がり車まで滑走した。すぐ先に車の屋根が見えた。長い一日が終了。
生きてて良かった、丈夫な身体にありがとうだ。そしてこんな遊びに付き合ってくれる友に「有難う」と言いたい。



















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