桃沢川右俣 愛鷹連峰
2013.02.10
高橋

二つの滝を越えると雪野原だった













コースタイム
水神社10:03−入渓10:08−桃沢橋10:38−千畳ノ滝11:00−つるべ落としの滝11:50−左岸枝沢出合(標高1120m)12:35−ブナ平1270m13:11〜27−分岐13:36−つるべ落としの滝14:23−桃沢橋14:48−水神社15:05




 桃沢川の本流ともいうべき右俣を歩いた。今日は朝から晴れる予報だったが、雲がとれたのはお昼ごろだった。このあいだ、桃沢川左俣を少し歩いたとき、涸れ沢を歩くのもなかなか良いものだと思った。とは言っても、この時期に沢を歩こうと考える人はそうないだろう。自分だけの思いかもしれない。
 ふつう水の無い沢を歩くのは味気ないものだが、冬に歩くにはかえってその方が勝手が良い。水に濡れることはなく、氷が張らないので滑ることもない。乾いた岩の広いゴーロを、ゆっくり歩くのはなかなか気分のいいものだ。

 桃沢川は水神社の前を流れる沢で、その300m先で左右に分かれている。どちらも、愛鷹連峰・位牌岳の南陵に突き上げている。右俣には、標高1000mぐらいまで地形図に水線が入っているが、涸れ沢だ。ゴーロに大岩が埋め尽くされている。標高差700mを水平距離3kmで上がる、ゆるやかな沢である。
 桃沢川は源頭部まで思いのほか沢巾が広く明るい。陽が射せば温かい。登山道を歩くよりもよっぽど良く日が当たる。源頭部に近くなると雪が積もって白くなってくるが、沢はほとんど積雪が見られない。南東面の沢で幅が広く、陽射しが届くためだろう。雨量が多い時期は、立派な流れが生まれるのだろう。小さな滝やナメ滝を見ると、岩が水流によってみごとに磨かれている。一度水の流れる沢を見てみたいものだと思う。
 標高700m付近にゴルジュがあるが、水がないので越えるのは容易だ。その先に、大スラブのゆるやかなナメ滝がある。千畳ノ滝というらしい。看板がある。滝は3m程度のものが幾つかあるだけで、大きな滝は、標高900mの先にある「つるべ落としの滝」15mだけだ。この滝は、登山道を使って高巻くことができる。今日は、1100mの先で滝に誘われて北側に伸びる枝沢を上がったので、5mほどの滝を三つ登った。


桃沢川入渓点 ゴロゴロ岩のゴーロ
桃沢川右俣ヘ入る ゴーロが続く


20分も歩くと林道桃沢橋をくぐる
幅広の明るいゴーロが続く


ゴルジュ 水がないので楽に越せる
大スラブが見える


大スラブのナメが続く
千畳ノ滝だ 岩が水に磨かれている


あいかわらず広いゴーロだ 右岸に登山道が並走する
3m滝 滝は珍しい


大滝の下部 少ないが水が流れている
ただひとつの大きな滝 つるべ落としの滝15m


三椏が多い 銀色の蕾を付けている
水はすぐまた涸れた

1120mから右の枝沢へ 5m滝が二段続く 5m滝 岩が脆そうだ 左を上がる


 この二つの滝の先では傾斜がゆるくなり、美しい雪原に変わった。数日前に降ったものだろう。20cmぐらいある。まだ樹木の枝に雪が付いている。雪面が日を反射して眩しい。源頭のくぼみや雪の薄い斜面を自在に歩いて稜線を目指した。誰も歩いていない雪野原を歩くのは楽しい。もう稜線が近いはずだが、ゆるやかなため、なかなか高度が稼げないのがつらい。長いこと明るい雪原を歩いて辿り着いたのは、広いブナ平だった。稜線には、雪を踏みしめた跡がある。愛好家がけっこう登っているようだ。この明るいブナ平で、雪原を鑑賞しながらお昼ごはんにした。


沢を辿りながら稜線を目指す ときには歩きやすい尾根を歩く
涸滝を上がると岩に雪が被るようになる


平になってきた 稜線は近いだろう
雪は深くなってくるがヤブがなく歩きやすい


ブナ平から愛鷹連峰の稜線を見ながら昼ごはん
稜線ブナ平 箱根の山々が見える


 ブナ平を10分ほど踏み跡を辿ると「つるべ落としの滝」への分岐がある。登ってきた沢沿いに水神社へ戻ることができる。傾きかけた陽射しに背を押されて、雪の登山道を軽快に飛ばした。



ブナ平の雪原を位牌岳の方へ歩く
ブナが林立する 踏み跡が続く


つるべ落としの滝へ降りる分岐が現れた
雪の踏み跡を辿って下山する



Home