河原小屋沢 伊豆天城・猫越川

詰め上がったところにミツマタが咲いていた

2012年4月8日
高橋


遡行図  





 天気が良いというので、伊豆天城の沢へ出掛けた。狩野川へ流入する猫越川の支流、河原小屋沢だ。が、相変わらずの天気予報のハズレで、伊豆半島を南下するにつれて雲が厚くなって来た。河原小屋沢は、昨年の秋にも歩いたが、春には全く同じ時期、4月10日に歩いている。今日は上流部を探検するのが狙いだ。この沢は、標高680mで右から沢が入る。また、710mでも沢は二つに分かれる。昨年は、この右俣を歩いている。
 今度の遡行で、河原小屋沢の概容をつかむことができた。
680mから上部では、岩盤が発達していて、大きな滝やナメが現れる。芭蕉の滝という名瀑を拝むこともできた。ただ、今回歩いた沢の上流部は倒木が多く、その景観は失われているのが現状である。そう簡単に流されそうもない大きさと量なので、しばらくは残り続けるのだろう。
 帰路、林道を歩くと、林道の両脇に古びた標識があった。左手は伊豆山稜線歩道のツゲ峠へ上がる踏み跡、右は芭蕉の滝方面へ下がる踏み跡だ。この踏み跡は、途中で、芭蕉の滝方面の踏み跡を分けて、下の林道へつながっている。ここは、標高720mで林道がヘアピンカーブしているところである(遡行図参照)。この踏み跡は、途中崩れているところがあるので、要注意だ。この踏み跡を歩いていると、右手はるか下に沢が見える。この沢は、芭蕉の滝の上流部である。ここに、長いナメと思われるなかなか興味がそそられる場所が微かに見えた。なかなか良い雰囲気のようである。ここもいつかは、探検したいと思う。歩道を使って芭蕉の滝まで降りた記録は結構あるが、その上流部に足を運んだ記録はない。
 なお、遡行対象となる河原小屋沢の全長は、1kmに満たない。わざわざ遠くから来て遡行する沢ではないと思う。早春や晩秋に沢のハイキング、というような気持で歩く沢だろう。途中、ケルンを見たので、ここを歩く奇特な方もいるようである。

アプローチ
 やっぱり今年は、桜の開花が遅い。河原小屋沢出合いに近い民家の桜はまだ殆ど咲いていなかった。昨年は満開だったのに。日が差していないので、風が冷たい。だが、林道を歩くうちに汗をかいた。林道は舗装されている。道路脇にところどころ黄色い番号札が立っている。上に向かうにつれて番号が大きくなるようだ。途中左へ向かう林道を見送って、ジグザグの林道をさらに登る。林道が標高560m付近でヘアピンカーブを描く。ここから沢へ下降する作戦を立てた。地形図で、566mピークのところである。ここには、11の番号札がある。ワサビ田に下がるモノレールも見える。11番の番号札の少し上に、沢へ下がる広い作業道がある。2〜3分下がると、ワサビ田跡に出る。ここは、標高550m二俣地点のすぐ下である。河原小屋沢を歩くには、ここから入渓するのが最も良いだろう。

去年は桜が満開だったが 今年は桜が咲き始めたばかり


入渓すると三椏の花が迎えてくれた ワサビ田の跡 荒廃している 550m二俣 右俣本流には堰堤が


3m滝 ゴーロに小滝が続く 三段S字6m滝


ゴルジュ10m滝
 660m付近にある10m滝は、簡単に登れそうには見えない。昨年ここは、水量が多いためもあって、右岸を苦労して巻いた。今度は、なんとか滝の右を登りたいと考えていたが、中盤にどうしても難しそうなところがある。岩も脆そうで、取り付く勇気が起きなかった。結局思案の末、ここは、左岸を巻いた。見た目には、厄介な巻きだ。落ち口高さの巻きは難しい。ただ、少し高めを巻けば、難しところは無い。昨年に巻いた右岸のルートよりは、数段こちらの方が良いだろう。

ゴルジュ入り口の10m滝 登れそうだが登れない 水量は昨年の4月よりは少ないのだが


左岸を巻いた 微かに10m滝が見える ゴルジュ4m滝 この上で二俣になる


左俣12m 下部がハング 右俣 傾斜のゆるい8mナメ滝


芭蕉の滝
 680m付近、ゴルジュの中で二俣になる。ここには4mナメ滝が懸かっている。左俣は12m滝、右俣は傾斜のゆるい8mナメ滝になる。この右俣へ入ると、その先に6mCSの滝がある。ここは水流を上ろうとしたが、滑りそうで怖い。右のカンテに上がって登ったが、結構緊張した。シーズン初めのためか、体が固い。
 6mCS滝の先には、予想通り30mから40mはあると思われる柱状節理の大滝が現れた。これは、「芭蕉の滝」だろう。予想通りだ。立派な滝だと言われているが、水が少ないのでそうでもない。大滝の手前両岸には山道が伸びていた。大滝を見物する登山道のようだが、思い当たるふしがある。昨年歩いた本流の標高730m付近に鉄パイプの仮橋があったが、あの橋はこの山道につながっているのだろう。そう思ったので、この踏み跡を辿ることにした。予想通り、昨年歩いた本流にかかる橋へ出た。ここから10mほど下がって、710mの二俣に立った。ここからは、昨年歩いていない左俣のルートを遡行することにした

CS6m滝 右のカンテを登る CS6m滝上から


芭蕉の滝 垂直20mに上部20mぐらいの滝がつながっている
赤い柱状節理の岩が珍しい 水が少ないのでちょっと迫力不足



大滝の下に 周回歩道があった 荒廃している 滝の左にトラバースする踏み跡に入る
周回歩道は左俣の方へトラバースする
修理もされておらず 仮設の橋が腐っている
去年遡行した沢にかかる仮橋 壊れている
ここから沢を下降して 710m二俣へ


710m二俣の先
 710m二俣の先は、沢が荒れている。大滝前につながる山道の桁が流されて鉄パイプが散乱している。さらに、750m二俣には、ヒノキの倒木が重なっている。この二俣は、両俣とも連瀑が懸かっている。ここは左へ入ることにした。ここから上は、岩盤が発達していて、小さなナメ滝が連続したり、小さなナメが現れたりする。だが、倒木が多くせっかくの景観を壊している。いくつかの小滝を越え、水の涸れた沢を詰めると、850m付近で林道に出た。

710m二俣から 昨年登った右俣の5m滝の連瀑を見る 
上部にさっき歩いてきた仮橋が見える



750m二俣 倒木が詰まっている 正面は右俣 5m滝が二つ連続する
710m二俣を左へ 倒木が多い 750m二俣 左俣4mハング滝


左俣4mハング滝の上は小滝が連続する 4m滝 4mナメ滝

3m滝



左からナメの沢が 本流は右
ナメ 残念ながら倒木がある 6mバング滝 水はだいぶ少なくなっている


忠実に沢を詰めると林道手前で水が涸れる 林道 標高850m付近




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