沼津アルプス 大平山、鷲頭山、志下山

千金岩で  樹木の下にマンリョウが咲いていた

2012年2月4日
高橋







 今年は各地で大雪が降り、大変なことになっている。きのうは、我が家の給湯器の水道が凍って水が出なくなった。この南国に住んで、初めての出来事で驚いた。マイナス6℃だという。毎年冬は、近くの山を気ままに歩いている。久々の好天なので、この時期恒例のトレーニングへ出掛けた。沼津市の多比の集落から大平山の肩に上がり、鷲頭山、志下山、徳倉山、香貫山のピークをつないだ縦走である。沼津アルプスと呼ばれている。最高峰の鷲頭山でも、
400mに満たない小さな山だがアップダウンが多いため、なかなか体力を使う。真冬でもこの辺りは積雪もなく、春の里山のような雰囲気である。
 いつものように市役所の駐車場に車を置いて、バスで多比(たび)の集落へ向かう。バスには同じ山を歩くと思われる登山者が6〜7人乗っていた。久々の好天の週末なので、出掛けてきたのだろう。バスは右に駿河湾を見て走行しているのだが、しばらくは市街地を走っているので海は見えない。石切り場のあった獅子浜を大きく左に曲がる辺りから、右手に朝の日を照り返す海が見え始める。遠くに小さな白波が見える。風が強い。
 多比の集落のバス停までは20分ほどだ。数年前、防潮堤が整備されたので、バス停からは海が見えない。いつものように、堤防を上がって江浦湾を覗いてみることにする。堤防の階段を上がると、明るい海が開ける。毎年同じアングルで、江浦湾を撮っている。左手は日を照り返した海面が輝いている。正面には西伊豆の海岸線からせり上がる山々が見える。内海のため、のどかな風景である。きょうはめずらしくウミネコがやかましい。近くの人がバケツに入った魚を撒いたので、集まってきたようだ。

江浦湾を望む 正面に淡島が見える 遠くには伊豆の山々が  いつもの穏やかな風景が 天気の良い日だ

めずらしくウミネコが鳴いている


 江浦湾を背にすると、正面にお椀を伏せたような大平山が見える。地形図には、356mとある。低い山だが、海抜0mからの登山なので標高をまるまる登らなければならない。左手の奥に見える高い山が鷲頭山392mである。そのすぐ左に見える小さなピークが小鷲頭山だ。落葉樹林の白っぽっく見える山肌と、照葉樹林の冬でも深い緑の山肌がまだらに見える。大平山から鷲頭山へ延びる稜線の鞍部へ上がるのが登山のルートである。
 多比の集落の中央を農道が貫いている。民家の間を縫って通る細い道だ。この農道を上がり始めると、民家の軒先に西浦みかんが置いてある。登山者向けの商売なのだろう。みかんが10個ほど入った網が100円だから、ずいぶん安い。臨済宗のお寺のあるところで、農道がふた手に分かれるが、行き着くところはどちらも同じである。この辺りから急な坂道になり、息が切れる。やがてみかん畑に出る。急な斜面が段々畑になっているが、少し荒れているように見える。手入れが行き届かないのだろうか。黄色い実が成っているのは夏みかんだろう。

中央の最高峰が鷲頭山 その左が小鷲頭山 緩やかなピークを見せる大平山 左手のコルに上がる


 やがて正面に露岩のあらわれた小ピークが見える。クライミングのできそうな岩場である。地元の知る者は、登っているのかも知れない。陽の当たる南面の岸壁で、正面には海が見える。冬場はベストコンディションだろう。そのピークの足元で農道は三叉路となり、登山路は右へ折れる。まだしばらくは、舗装された農道が続く。下に海が見える。だいぶん登ってきたことが分かる。東へ向かい始めた農道が大きく北へ向きを変えるところからは急な坂道になる。左に大きなクスノキが現れると階段があり、奥に岩屋の祠が見える。ここから日当たりの良い急坂に出て、つらい登りをこなしていく。小さな檜林を抜けると舗道の終点になる。ここからも、樹木越しに海が見える。


みかん畑が現れる 正面は露岩のピーク
露岩のピーク クライミングができそうな雰囲気



農道の終点からは、海が見える ここから山道へ入る
日当たりの良い急坂を登る


 この舗道の終点までは、道端に廃屋があったり、ゴミが放置されてあったりで、人の生活の臭いが強い。だが、舗道の終点からは、車の入れない人気の無い登山道となる。左手に小尾根を見ながら、クヌギ林の明るい山道を上がると、じきにこの小尾根に上がる。ここからは、左手の樹間に鷲頭山を見ながら、大平山の山腹を緩やかにトラバースする。雰囲気のある、心休まる山道である。このトラバース道が急登を始め、ひと登りすると、ひょっこりと多比口峠へ出る。右手の大平山のピークを登らずに、いつものように、左手の稜線へ入り鷲頭山をめざした。

左に小尾根を見ながらクヌギ林を抜ける

小尾根を上がった後は、大平山の山腹を
トラバースする緩やかな登りに

 お昼ごろから、天気予報の通りに海からの風が強くなった。あまりに強い西風だったので、休息もせずに鷲頭山を志下山を越え、千金岩まで歩いてしまった。休息していても寒くて落ち着かないからである。千金岩は、歩いてきた鷲頭山を振り返る絶好の展望スポットである。遠くには西伊豆の山々を、眼下には駿河湾を間近に望むことができる。あまりの風に「全山縦走」をやめて、徳倉山の手前の鞍部から、山を降りた。そう言えば、きょう2月4日は、さわねの女子会で、近くの城山にクライミングに来ているはずだ。この風はどうなのだろう。まともに風を受ける岩壁であれば、難しいだろう。それとも、風の当たらない壁に取り付いているのだろうか。
 鷲頭山の降り口に、いつもは椿が咲いている。だが、まだツボミが固かった。それだけ今年は寒いということだろう。

風が強くなってきた 鷲頭山の頂上が見える

小鷲頭山からの駿河湾の眺望 この辺り随一だろう 同じ小鷲頭山からの富士山




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