滑沢 伊豆天城本谷川

天城の山も紅葉が始まっていた

201111月8日
単独



遡行図  なし






 河原小屋沢三ノ沢の遡行に「失敗」したので、お昼ごろには退却した。この遡行があまりに中途半端だったので、寄り道した。同じ本谷川の支流に「滑沢渓谷」が有るはずだ。そこなら歩く価値はあるだろう。だが、そこは沢沿いに歩道がある。沢歩きしている自分が鑑賞されることになりかねない。だが、今日は運良く平日だ。何とかなるだろう。そう思って出掛けた。地理的には、河原小屋沢の源頭尾根を隔てて南側にある。
 滑沢渓谷の入り口には、巨大な駐車場がある。日曜日になると観光バスが止まるのだろうか。だが最近は、バスを降りて、少しでも歩くことを嫌う。往復2時間近くかかる名所に観光バスは止まらないだろう。今日は平日のせいか、数台の乗用車が止まっているだけだった。駐車場から林道を本谷川沿いに歩く。途中本谷川へ降りるわずかな踏み跡に気が付いた。偶然だが、ここを降りた。本谷川を遡行すれば、左岸にすぐ滑沢が出合うはずである。これが正解だった。滑沢渓谷の玄関口とも言える五竜の滝に正面から出会うことができたのだ。通常の林道、歩道歩きではこの見事な滝を見ることはできない。好奇心の強いものだけが、この薄い踏み跡を下るのだろう。

本谷川 五竜の滝二条 美しいスラブ滝 右から登った この先、左岸から滑沢が出合う


 滑沢は、本谷川へ出合う辺りが最も美しい。沢床は巨大なスラブで特有のクラックが入っている。表面は水に磨かれているのでよく滑る。樹齢400年と言われる太郎杉の生える場所までは約1時間である。折からの紅葉の季節、黄色い葉を付けた樹木が、秋の彩を見せていた。高い滝が無いので、遡行の経験のない人でも歩くことはできるだろう。ただ、スラブがツルツルに磨かれているので良く滑る。それだけは注意が必要だ。途中右岸に二箇所ワサビ田がある。この辺りは、短い範囲だがコンクリートの建造物があり、滑沢の汚点となっている。さすがに名所だ、河原小屋沢のような無粋な堰堤がない。だがそれは、名所の終点、太郎杉までだ。太郎杉を過ぎるとすぐ大きな堰堤に当たる。大概はここで遡行終了なのだろうがその先まで行って見た。この先に思いがけなく大きな滝がある。遠目には登れそうにない滝だ。8mはあるだろう。滑沢の収穫は、この大滝だった。ようやく滝を登るとその遠くに、また堰堤が見えた。まだまだ水が多いので、その先が気になるが、時間切れで今日はここまでにしよう。
 滑沢は、語られるだけあって確かに美しい。だが、この沢が手付かずの自然として残っているのであれば、どんなに美しいのだろう。望むべくもないのだろうが、林道、橋、ワサビ田、堰堤、導水管、パイプの残渣が、滑沢の景観を減じている。太郎杉も放おっておけば良いものを、階段を付けて人を呼び、立派な林道を通している。それにしても、この先の滑沢の源流はどんなだろう。一度行ってみたいとは思うが。

五竜の滝上 スラブに特有のクラックが入っている

















五竜の滝上 スラブのクラックが竜の鱗にみえる 五竜の滝上 流れが二筋に分かれ スラブは竜のように



出合の先も特有のスラブが続く 黄葉もきれい
滑沢出合 竜が横たわっている


小滝が現れた 良く滑る スラブの沢を歩いていると その先にワサビ田が



滝を滑る奔流 釜は碧い
落ち葉の散るスラブ こんな所が続く


スラブに特有のクラック 石が重なったようにみえる クラックのお陰で特有な景観が見られる



小さな滝が現れるが どこでも歩ける
小さなゴルジュ



照葉樹が多い 小さな滝を越えて歩く
太郎杉 樹齢400年とある


太郎杉の先の堰堤を越えると、思いがけない大滝が 大滝8mの上には巨石が乗っている



水流際左を登った 何とかホールドを拾って落ち口へ上がる
林道上からの大滝 なかなか豪快な滝だ




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