三椏(遡行終了点) ミツマタは好んで日陰に咲くようだ



河原小屋沢遡行
 伊豆猫越川
2011年4月10日 曇り

単独


遡行図


コースタイム
猫越川橋08:39−林道分岐(右へ)09:02−林道520m地点・黄色標識9番09:07−河原小屋沢入渓09:17〜29−二俣(550m)9:52−二俣(620m)10:13−10m滝10:31〜11:13−12m滝上11:31−二俣(710m)−林道12:14−林道(昼食)12:35〜50−入渓地点林道・黄色標識9番13:34−猫越川橋14:10

プロローグ
 車を走らせていると、桜の白い花びらがフロントガラスに舞い落ちてくる。つい最近までは、山里の花といえばツバキだけだったが、モクレン、桜そして三椏が咲いている。暖かくなるのを待って、一斉に花々が咲き始めた感じだ。とくに桜は、山肌を白く浮き立たせるので、遠くで咲いていてもそれとすぐ分かる。桜が年に一度、控えめに自分を主張する美しい季節になった。

河原小屋沢出合い前の民家 桜が満開だった


伊豆半島の沢
 伊豆半島に沢登りのできる沢は無いのだろうか。インターネットで簡単に情報を集められるこの便利な時代にあっても、「伊豆、天城、遡行、沢登り」など、それらしきキーワードで検索しても、得られる遡行情報は皆無に近い。この春から、猫越岳(ねっこだけ)の南面を流れる仁科川大滝川の支流、三階滝沢、中ノ沢、板ヶ沢を遡行した。これは、滝マニアの情報からヒントを得たものだった。中ノ沢の遡行は、その後、「がんも雑記」として公開している登山のブログに、西伊豆・仁科川大滝沢遡行とあるのを、最近見つけた。2011年冬の情報である。伊豆の沢を対象に歩く人もいるんだ、と思った。だが、この方は最近、長崎に転勤とある。伊豆の遡行情報を得る重要人物をひとり失った。
 猫越岳(ねっこだけ)の北面に猫越川が流れている。伊豆半島の中央部に水源を発する半島最大の河川、狩野川(かのがわ)の支流である。この川の源流域に一箇所、この川の支流、河原小屋沢に一箇所、等高線が密になった谷が見える。遡行といえば、岩のごろごろしたゴーロを歩くのも悪くはないが、出来れば美しい滝に出会いたいものだ。河原小屋沢は、仁科川大滝川のような、変化に富んだ渓相を見せてくれるのだろうか、それとも水の少ないヤブ沢に過ぎないのだろうか。これだけは、行ってみなければ分からない。2.5万図でその源流部近くまで水線が描かれているのだから水はあるだろう。

河原小屋沢
 伊豆、河原小屋沢は、滝の多い変化に富んだ沢であった。前日雨が降ったこともあるのだろうが、水量は元々多い沢なのだろう。最後まで水の絶えることがなかった。歩いた源流域は、遡行者も釣り人も、殆ど無いと思われた。踏み跡も、残置ロープの類もない。遡行に当たって、そう厳しいところもない。一箇所だけ高巻きに時間が掛かったところがある。標高650m付近にあるゴルジュ入り口の10m滝だ。この滝は、水の少ない通常期であれば、滝右を登れるのかも知れない。少なくても今日は水が多く、全身濡れ鼠になる覚悟が必要だった。両岸急峻で巻きも簡単ではないことが想像できた。ここは、滝手前左から入る急な支沢を登り、支尾根を巻いて落ち口に立った。下降にはロープを使った。10m滝上ですぐ二俣になる。今日の遡行対象である左俣すぐの大滝は12mだ。ここは、下部がハングしホールドも少ない。登るのは難しいだろう。ここは、一度右俣へ入り中間尾根を越えて、滝上へ出た。この沢の傾斜がわずかに緩やかになる750m付近からは、石垣を積んだわさび田跡が続く。いつごろまでわさびを作っていたのだろうか、今はひとつも苗が残されていない。遡行は、水量の殆ど無くなる850m付近を通る林道で終了した。遡行したルートは遡行図参照のこと。

標高500m二俣の上 小滝が連続する 青い苔が付いている


傾斜のゆるい三段6m滝 水量は豊富


4m滝 流れが分かれている


4m滝 こんな滝が続く


わさび田跡の先に3m滝 その前方に大きな滝が見える
この滝は右の岩を登った


ゴルジュ入り口の10m滝 水量が多い。ここから、この
沢のハイライトが始まる。登るとしたら右端だろうが完
全に濡れる。両岸急峻で巻きも簡単ではない。
少し戻っ
て右岸の支流から巻く。


滝すぐ手前、右岸の支流  ここを上がって巻いた。30mぐらい登って右の支尾根に上がり、この支尾根を下りながら降り口を見定める。落ち口の10m上からロープで急な窪を降りた。落ち口のすぐ上に降りることができた。


10m滝を巻いて落ち口へ降りた窪 ロープを使った


ゴルジュの中の小滝


標高680m二俣手前の4m滝 前方に右俣の滝が見える


遡行対象の左俣12m滝 登れないので右俣を登って巻いた


右俣の8m滝 この滝を登ってから支尾根を左俣へ移る


右俣8m滝上 ゴロタ滝3mとその先6mCS滝 ゴロタ滝
の手前から左の支尾根を越えて左俣へ降りる


左俣12m滝上へ降りた 小滝が続く この辺り苔がきれい




























標高710mの二俣で水量が二分される。それでも水量は
まだまだ多い。右俣へ入る。5m滝、その上に4m滝が見
える。この滝は左を登った。


4m滝 右を登った。その上には、仮設橋が見える。地形図にはない作業道か?だが、歩いた形跡はない。


仮設橋の上に5m滝 右の岩を登った


左の5m滝上 小さな段々ナメが現れる


わさび田の続く中にある4m滝 わさび田跡は遡行終了
点の林道まで続く。













左から支沢が入る。本流は右。どちらにも、わさび田跡が見える。


アクセス
 三島市から南伊豆へ抜ける国道414号線、通称「下田街道」を天城峠へ向けて車を走らせる。湯ヶ島温泉から西へ入り、川沿いに走ると持越川と猫越川が分かれるT字路になる。ここを左へ入り猫越川沿いに走る。河原小屋沢の出合いで左下とまっすぐとに道路が分岐する。ここは、まっすぐ猫越川沿いの道に入る。1分ほど走ると道路両側に数台の車が置けるスペースがある。この少し先の橋のたもとでUターンしてから車をここへ止めれば良いだろう。もどって、河原小屋沢沿いの林道を歩く。入り口の橋、猫越川橋の上に車止めのゲートがある。入渓地点までは30分ほどだ。



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