ウェルネス・クライマーズ短信 009
大戸沢 南会津  2011 01/22(土)
黒川、大橋、山ア



南会津は、正月の3日に来た時よりも、ずいぶんと積雪が進み、山もすっかり白く覆われていた。
今日はホームグラウンドの大戸沢。7:40 、葭ケ平スノーシェッドの登り口には、まだ我々の車だけ、ラッセルを覚悟したが、幸いに手前から先に登った人がいたようだ。
先行のトレースを辿りながら、黙々と登る。まだ足が慣れてないので速度はいまいちだ。気温はそれほど低くないが、ずっと雪は降り続いている。
2時間40分ほどかかって、ようやく1386に到着、登りはここまでにして、さっそくシールを剥がし滑降開始。Yさんが新雪を巻き上げて、颯爽と北斜面を落ちていく。よしっ、俺もとばかり突っ込んだが、3回ほどターンしただけで深雪に転倒、ようやく起き上がって急斜面を見上げると、今度は、Oさんが気勢上げながらダイナミックに滑り降りてきた。両兄の滑りはいつ見ても素晴らしい。
転倒しながらも、ようやく新雪の感じが掴めたかなと思ううちに、北斜面は終わってしまった。もう一度滑りたい気もしたけど、登り返す意気地はなかった。
ということで、さっそく昼食に、携帯してきた缶ビールで乾杯、3人とも350tでは物足りなさそうだった。

新雪を 踏み締む 板の軽さかな

還暦に 雪と戯る 幸せか

気は急いて 身は深雪に 埋もれけり

こればかり 楽しみにして 缶麦酒
                      Ku

今日は黒川さんがトップを引っ張てくれた



急斜面をものともせずガンガン登っていく


古木も雪に耐える



滑降者の胸の鼓動が聞こえる

山スキーも三人がベストと考える。黒さんが加わり、やっと理想の体制になった。
男鹿川が流れる三依地区を通過中、ライトに照らされ「キラキラ」とダイヤモンド
ダストが見られた。それもそのはず、温度計は、マイナス14度を指している。
圧雪された道を、雪をかむ四駆のグリップ音を聞くと、なぜか心が静まる。

下大戸沢スノーシェッドを潜ると、今日目指す「大戸沢岳」の登り口に出る。
ここのところの降雪で、平年並みとのこと。野良仕事小屋の屋根に、積もる雪も1mを超え
る。小雪がちらつくが、風はなく上着2枚で上を目指した。先行者が一人いるようで、
大戸沢岳に伸びるトレース、我々には大変あり難いことだ。(8:00)

尾根の藪もすっかり隠れ、快調に先導する黒さんもピッチが上がる。見下ろす
下大戸沢も半ば雪で埋まり、徒渉も何とかなりそうである。
くねくねと枝を張り巡らせるブナの大木。枝の張り具合はその成長過程をうかがわせる。
何時もの所に立つブナの古木。全身をのけ反らし、足元から天辺まで見上げ、無事であった
ことに安堵する。1386で終了とする。(10:40)

これから滑降する北斜面は標高差430、三段階に分けると、一段が急勾配、二段がかなりの
急勾配、三段目がフィナーレの中斜面だ。
一日一滑降の山スキー、出だしでつまずくと、最後まで、立て直すことが出来ずに終了の
公算が高い。このやや重のパウダーでの転倒は、体力をことごとく消耗させる。
山スキーは70%の力で滑り、転倒しないことが重要と思う。

スタート地点に立つと「ドーン」と分厚い雪壁が谷底まで続く。一瞬の静けさを打ち破り
身体を落下させていく、1ターン2ターン3ターン・・半身が埋まりスキーのトップだけが
浮き、深く切れの良い軌跡が残る。
みな思い思いのコースをたどる、小雪舞い散るブナ林に、雪煙が舞散り「北斜面」に3本の
豪快なシュプールが描かれた。二箇所の徒渉も通過し、一日一滑降が無事終わった。
                                   走水



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