市ノ沢 奥秩父大洞川

2010年7月18、19日 両日晴れ

沢登り同好会 さわね
ガクさん、ゲスト二名、高橋

なし

遡行図

仁田小屋尾根 1750mコルの疎林 日差しが明るい

 和名倉山の東面を流れる市ノ沢は、同じ和名倉山を北東へ流れる和名倉沢の豪快さとは違って、平穏な流れと聞く。そんな沢を一度は訪れたいと思っていた。
 今日は、ガクさんと二人だが、ゲスト二名を加えた合計4名の行動になった。折から見事な梅雨明けに当たり、二日間とも絶好の沢日和となった。ゲストはmoguさんとSさんだ。実は、私を含めたこの三人は某登山学校の同期生だった。高橋とmoguさんは、班が異なったので一緒に歩いたことは無かったが、Sさんとは一シーズンいっしょに歩いた。四年ぶりの再会だ。とはいえ、Sさんがゲスト参加したのは様々な偶然がもたらした結果であることを、山田さんから夜の宴会で知ることになる。私は才能が無くこの登山学校を一年で止めたのだったが、moguさんは3年、Sさんは4年も通った本格派である。それらのことは、彼らの安全を優先した沢の歩き方や、テントサイトでの無駄の無い行動からも容易に見て取ることができる。学ぶべきことの多い遡行であった。「ひとつ所にいると、その世界が唯一」と思い込んでしまうのは、人の陥りやすい落とし穴である。

 市ノ沢は、全体にゴーロの沢である。とはいえ、3〜4mの滝が次々続き、小さなゴルジュも時々現われるので退屈することは無い。ただ、全体に根元から倒れ沢に被さる倒木が多いので、なかなかエネルギー消費が大きいのが欠点である。もうひとつ、和名倉山の森林伐採のときの残渣であろう。ところどころに古いワイヤーロープが残されているのも頂けない。今回の市ノ沢は、水量が多かった。前日にでも大雨が降ったのだろうか。ゴルジュのように出口が絞られた滝では、全く近寄ることができないほどの激しい流れだった。大概のゴルジュは通過できると聞いていたが、そんな訳で、ガクさんと高橋が意を決して突っ込んだ船小屋沢出合先のゴルジュ5mの滝以外は、全て巻いたことになる。唯一登ったゴルジュのこの滝は、完全に水との戦いになった。
 初日のテン場は、芝沢の出合標高1100mに取った。出合の対岸、右岸に良い場所がある。おそらくここは、2006年にさわねの三人組がタープを張ったところだろう。芝沢は1250mに出合う沢だとの情報もあるが、幾つかの情報を当った結果、1100mで左岸から出合うのが芝沢と判断した。夜の食事ではガクさんが腕を振るってくれた。山中では有り得ない中トロのちらし寿司を作ってくれたのでした。味は言うまでもない。夜の宴会には、盛大な焚き火をした。ゲストのSさんがひっきりなしに火の番をしてくれて、われわれはただ座って酒を呑んでいただけであった。夜遅くまで、どうでも良い話に花が咲いた。

 詰めのルートは、和名倉山の東肩の稜線に上がるのではなく、市ノ沢・標高1370m付近で右岸から入る支沢を詰めた。そのすぐ下標高1350mの同じく右岸から入る支沢よりも、出だしの傾斜が緩やかだったからである。この支沢を上がり、稜線直下の二俣(1620m)を左へ入り、仁田小屋尾根の1750mコルへ上がる作戦である。ここへ出れば、仁田小屋尾根を下り仁田小屋を経由して林道へ降りることができる。水は1600m付近まである。1750mコルには、ウェブ情報にあったブルーシートが置かれてあった。このだだ広い鞍部を南南東へ向えば1776mピーク・松葉沢ノ頭へ経て、さらに踏み跡を東へ辿れば仁田小屋ノ頭(1555m)に出る。踏み跡には、黄色と桃色のテープが下がっているので迷うことは無い。この間は、背丈以上の笹薮を漕ぐとの情報もあったが、踏み跡は全て笹が刈られてヤブ漕ぎになるところは無かった。この先もヤブ漕ぎは無いまま、イヌブナ平(1405m)を経て、沢沿いに建つ仁田小屋に出る。ここから林道までは、25分ほどだ。

コースタイム
8月18日
大洞ダム上林道10:45−炭焼き釜跡(左岸、800m)−岩穴沢出合14:00−芝沢出合15:35(泊)8月19日
芝沢出合07:03−7mスダレ状滝08:17−右岸から支沢出合(1350m)08:42−右岸から支沢出合(1370m)08:50−1750m稜線鞍部11:00−仁田小屋ノ頭12:23−仁田小屋13:09−林道13:45−大洞ダム15:35


7月18日 晴れ

大洞ダムの先から入渓  足取りは軽い


最初のゴルジュ4m滝 水が多く突っ込むことができない



二つ目のゴルジュ5m滝 ここも右を巻く

こんな豪快な4m滝も 

大きな釜を抱える小滝

緩やかなナメ滝 沢の中は暗いが陽が差している



岩穴沢対岸に入る支沢8m滝を試登する高橋   岩が脆いので途中で降りる

岩穴沢出合 遠方に岩穴沢の白い流れが見える 















船小屋沢の先で登った5m滝を上から  水の勢いがすごい

芝沢までまだある  なかなか簡単には登らせてくれない

芝沢手前 ゴルジュ入口3m滝 



芝沢出合 標高1100m  芝沢をのぞく 

芝沢出合 市ノ沢本流 この右岸にタープを張った



7月19日 晴れ

標高1300付近の大滝7m滝を登る  この上にも滝がある

同滝7m 市ノ沢最大の滝だ

標高1370m右岸から入る支沢を詰めた   まだまだ水がある(標高1600m付近)


























仁田小屋尾根 1750mコルへ出た


















Home