奥多摩 小雲取谷

2010年5月15日 晴れ時々くもり
ウェクラ
大橋さん、山崎さん、高橋

稜線に上がる詰めで見かけた 三葉黄蓮か?

遡行図
 ウェルネス・クライマーズの大橋さん、山崎さんと奥多摩の谷を歩いた。ウェクラのみんなとの谷歩きは、今シーズン始めてである。彼らも私も春のうららかな谷を求めて、車で2.5時間かけてやって来たのである。今日は、小雲取谷を歩く。昨年6月に大雲取谷を歩いた続きだ。大雲取谷は、小さな滝の続く滝登りを楽しむ沢だが、そればかりではない。谷の両岸に展開される樹林帯の落ち着いた雰囲気が魅力的である。春の始まりには、新緑の淡い緑も美しい。
 小雲取谷も、期待に違わぬ谷であった。両岸急な斜面の底に繰り広げられる小滝の連続を、夢中になって越えた。あとで思い返しても、どんな滝をどんな風に登ったかを想い出せないほど、小さな滝が続いて現れる。滝の飛沫に濡れる岩には、青い苔が生え滝に深山の趣を添えている。青い苔は、奥多摩の谷の特徴といって良いだろうが、小雲取谷では特にそれが際立っているように見える。時々ゴルジュ状に狭まった箇所も現れるが、行き詰るところは無い。V字谷の両岸には新緑の美しい葉を広げる樹木が立ち並んでいた。
 落ち着いた谷を歩く喜びが、小雲取谷にはあった。険しい滝を登るばかりが沢登りの醍醐味ではない。緑豊かな谷に繰り広げられるせせらぎの音楽に酔い、ときに顔を上げて、両岸の緑や天空の蒼さを堪能する。谷を自身の挑戦の対象とするのではなく、自身を谷へ同化させようとする感覚がそこにはある。
 谷を、仲間と歩くという意味はどこに有るのだろうか。単に滝を登り越えるのであれば、独りでも良いだろう。だが、谷との一体感を得ようとするときに、他者の存在は欠かせない。もちろん他者は誰でも良い訳ではない。言うまでもないことだろう。他者が谷と共鳴する心境を得たときに、それは同行する者に共感を生むのである。信頼のおける仲間と歩くことによって、谷との一体感はなおいっそう深くなる。
 遡行において特に記すべきことを残すことにする。標高1350m付近で現れる二段8m滝は、小雲取谷でただひとつ緊張する滝だろう。両岸切り立ち簡単な巻きを許さない雰囲気がある。水流沿いが登りやすそうだが、水量が多いので避けた。この滝は、左岸の岩を登り、落ち口上を越え沢へ降り立った。標高1620m付近の二俣では、左俣に水が流れている。こちらが本流と考えて良い。本流の左俣へ入ると、1700mを過ぎたところですり鉢状に沢が崩壊している。まだ、沢筋を離れるには早いと思ったが、この崩壊のために早々に右岸の支尾根に取り付き、野陣尾根を目指した。この支尾根にも大きな倒木や小規模の崩壊があるが、危険なところは無い。足元に丈の低い笹が生えるようになると平坦になる。じきに標高1830m付近の登山道へ出た。ここから林道までの下山時間は、1時間40分であった少しペースが速すぎたかもしれない。

コースタイム
林道出発09:00−大雲取谷入渓09:38−小雲取谷出合10:26〜36−1340m付近休憩(昼食)11:30〜12:02−1500m付近二俣13:24−1620m付近二俣13:59−1720m付近14:25−野陣尾根登山道14:47〜56−林道16:35


大ダワ林道を大雲取谷への下降点を目指す


大雲取谷を遡行して小雲取谷出合へ向う

小雲取谷へ入り二つ目の滝3m  小雲取谷に特徴的な青い苔の生える滝

苔の生える岩と連続する小滝


ゴルジュの4m滝 水量が多い

 4m滝を登る二人

 ゴルジュ出口の4m滝を登る山崎さん

小雲取谷らしいゴーロの情景 斜面の木々には新緑がまぶしい

1360m付近の二段8m滝 右の岩を登り落ち口の向こうへ降り
立った















7m段々滝を登る

二段6m滝 1370m付近

二段6m滝を登る 水量が多い

コケの付いた滝 水流沿いを登る 三俣下1550m付近














赤い岩を登る  この先に1620mの二俣がある

標高1720m付近から左の支尾根に入り急登


足元に丈の低い笹が現れると登山道はすぐだ

下山道の下部は、新緑がいっぱい  心が晴れやかになる

林道前の吊り橋を渡る二人  小雲取谷の遡行無事完了「バンザーイ」。 だがここから最後の地獄の登りが始まるのだった。


Home