丹沢山塊 神ノ川矢駄沢

2010年5月2日 晴れ
沢登り同好会 さわね
ガクさん、高橋

今日の泊りは神ノ川ヒュッテのキャンプ場

遡行図
 昨年の5月に企画したが、雨で中止になったエビラ沢の遡行を今年も企画した。初日は、軽く矢駄沢を遡行し神ノ川ヒュッテに泊り、次の日にエビラ沢を遡行する計画だ。今年の5月連休の行事は、村杉半島とこのエビラ沢に分かれた。エビラ沢は標高差1000m、水平距離3500mで丹沢の中でも体力を要求される屈指の沢である。 藤野駅でガクさんと待ち合わせ、まず神ノ川ヒュッテにテントを張る。やや遅い10時少し前の出発。
 矢駄沢は、堰堤を三つほど越えていくと、ゴルジュになる。ロープの張っていあるスラブのクラックにスタンスを求めて3mCSを左から交わす。小滝が連続する沢を行くと、F1、F2の大きな滝になる。どちらも10mぐらいの直瀑の滝だ。この上で、両岸が狭まったゴルジュになる。ここは、二段10mの滝に水量が集中して落ちている。いつもより水が多い。ここが、矢駄沢の核心だろう。右の水流にずぶ濡れになりながらホールドを探る。一段目の落ち口にある亀の甲羅のような岩を左手前から交わして、一段目の落ち口へ上がる。上段は4mほどだが水量が多いのでまたもシャワーを浴びる。この上には次々に5m程度の滝が現れる。ゴルジュが開けた上は、水流のきらめく明るいゴーロになる。水量が多いので、水が踊るように落下する。右の支沢に大きな堰堤を見ると、すぐに本流は6mほどの滝になる。ここは、すり鉢のように水を集め、その底から水がほとばしる。何とか水流を登りたかったが、寒いのと水の勢いとで戦意喪失。ガクさんは右、高橋は左とそれぞれに巻いた。
 あまりにも天気が良いので、沢が大きく右旋回するところで休憩し、核心部で濡れた身体を暖めた。前方にはスダレのように水をさざめかす5mほどの滝が光って見える。堰堤を幾つも越えるとその先に新しい橋が架かっている。誰も通らない橋を潜り、その先で昼食にした。ここで、二人組みの遡行者に追いつかれた。一人は初老、もう一人は30歳前後の若者だ。どういう組み合わせなのか。あまり会話も無い。もしかしたら親子なのかも知れない。
 林道の上は、小さな滝が幾つか続いた先で大きな滝が現れる。10mぐらいだろう。左がトイ状、右がスダレ状の二条滝になっている。ここも登りたかったが、飛沫が顔にかかっただけで戦意喪失。身体に震えが来る。この先で知ることになるが、この水の冷たさは残雪のせいである。標高1000m付近から雪渓が現れ始め、1100mでは雪渓の遡行になった。沢が完全に残雪に埋まっている。明日のエビラ沢は距離が長い。本命の沢に体力を温存させる作戦は予定の行動だったが、まさか雪渓に行く手を阻まれるとは思っていもいなかった。丹沢の5月では、初めての経験である。予定の行動でもあったが、沢が左の矢駄尾根に最も接近する地点、標高1160mで左の窪へ上がり矢駄尾根の1252mピークを目指して上がった。急斜面ではあるがガレてはいない。どんぴしゃりでピークへ出た。
 矢駄尾根を1.5時間ほど下って神ノ川ヒュッテへ戻った。焚き火は難しいと思っていたが、屋根つきの焚き火場を二人占めにして、長い宴会に入った。同キャンプ場には他に3組のキャンパーが有ったが、いずれも焚き火をする技術を持ち合わせていないのか、あるいは焚き火という発想がもともと無いのか、気温の下がり始めた星空の下で、寒そうにガステーブルを囲んでいた。何か特別に話すべきことがある訳でもないが、酔っ払いは時間の経つのも忘れて四方山話に花を咲かせるのだった。濡れた衣服は乾くし、心は温かくなるし、全部焚き火効果といっていいだろう。明日のエビラ沢の遡行が気になりながらシュラフにもぐった。

コースタイム
矢駄沢橋9:53−F1・12m10:26−F3・二段10m10:37〜11:20−林道12:30〜13:01−10m滝上13:34−二俣(1025m)−1160地点14:22−矢駄尾根1250m14:47〜15:03−神ノ川ヒュッテ16:35

3mCS 左にロープが下がっている



深い釜のある2m滝 水がきれ

直瀑のF1・12mが見えてきた



ゴルジュF3・二段10m  水を集めて豪快に落とす。ここの通過がこの沢の核心右の流れにホールドを探り上がる。

新緑の始まった沢のナメ滝を歩く



左岸の支沢に堰堤を見た後、本流はすり鉢のような滝6m。水に圧倒され登れない

5mスダレ状滝  シャワーを浴びながら滝を上がる



林道の上  左から支沢の10m滝が落ちる。前方には4m滝、さらにその先には10m滝が小さく見える 

二条10m滝  左がトイ状、右がスダレ状に水が落ちる。途中で追い越していった二人組が写っている。ここは左を巻いた。(標高970m付近))

四段の滝を上がる















標高1120m付近  雪渓が谷を覆うようになる。五月の丹沢では初めての光景だ。

標高1150m付近  雪渓のサイドを歩く。ショートカットは予定通りだが、やや早く前方に見える右岸の窪を上がることにする。ねらい通り、矢駄尾根の1252mピークへ到着


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