丹沢山塊
早戸川本間沢

2010年4月18日 晴れ時々曇り
沢登り同好会 さわね
クマチさん、Kさん、ガクさん、高橋

4月にはめずらしい丹沢での雪の斜面

 今年も冬眠から覚め、いよいよ今日から沢のシーズンの始まりだ。クマチさん、Kさん、ガクさんとは、12月以来の再会となる。本厚木駅、鳥居原ふれあいの館でそれぞれ待ち合わせ、現地へ向う。
 今日は、裏丹沢早戸川の秀渓、円山木沢を遡行する予定だ。だが、現地の本間橋で車を降りると想定を越えた事態であった。この2日で降ったらしい季節はずれの雪が、稜線下の急斜面にはっきりと見える。今日の詰めは、苦労するだろうな。詰めの斜面は滑って登れないかもしれない。円山木沢の遡行を止め、遡行のやや容易な本間沢に変更。本間沢は初級の沢となっているが、あなどれない沢だ。
 本間沢もヒルに注意なので、忌避剤を足元にスプレーして歩行を開始した。だが、それは杞憂であることがすぐ分かる。ヒルの棲家である落ち葉の類は、ことごとく雪に埋まっていたのである。本間沢は、結構長いゴーロが続く。フェルト底の靴には雪が付き岩は滑る。岩とその隙間が雪に隠れて足の置き場が分からない。時間をかけて足元を濡らせながら、ゴーロを進む。水は思ったより冷たくないのでありがたい。前方に大きな滝が見えてくる。水量は多い。下から6mナメ、6mの二段12mの滝だ。ここは、飛沫を浴びながら水流左を斜上する。岩が脆いので神経を使う。雪を手で退けながらの登攀なので手がかじかんでくる。ここで早くもロープを出す。その上ですぐ、斜瀑の滝7mになる。岩に雪がなければ難しくないはずだ。だが、溶け始めた雪に神経を使う。この先で4m、7mの大きな二段滝11mになる。下段は水流沿いを登れるがずぶ濡れになるだろう。迷った末に、雪の被ったやや急な右岸の斜面をトラバースして4m滝を回避、さらに7m滝の落ち口へ上がる。だが、雪の付いた岩の一歩が取れず、手の感覚が無くなってきた高橋は停滞。落ち口左の雪のチムニーをガクさんが苦労して上がり、ようやく高橋を引き上げてくれた。
 二段滝11mの少し上で、昼食にする。標高820mだ。岩という岩は10cmぐらいの積雪で座るところがない。雪を払ってビニールを敷いて座るが尻が冷たい。右岸も左岸も完全な雪景色だ。沢前方に滝が見える。6mCSだろう。風もない好天がありがたい。陽射しが雪を溶かし、反射する光がまぶしい。獣も活動休止なのか、足跡もあまりない。雪の沢で静かな山の空気を味わう。
 まだ、12時半だが、ここで早めの撤退を決める。誰にも異存がない。完登できないと分かれば撤退は早いほうが良いだろう。地形図によれば登山道のある右岸はかなりの急斜面で、我々を登らせてくれないだろう。傾斜のややゆるい左岸の斜面を登ることに決めて上がる。雪面に足を入れても思いのほか滑らないので助かる。トラバースと登りを繰り返して、幸運にもひょっこり作業道に出る。標高870mだ。下がり始めて分かったのだが、この作業道は本間沢の左岸に沿った支尾根を下がり、標高700mで本間沢に当る。そこからは緩斜面になり、本間沢を右岸に渡り登山道へ上がった。旧丹沢観光センターの満開のツツジや桜の花を楽しんでから帰り支度をした。
 帰りに、経ヶ岳の麓、「リッチランド」で入った風呂はなかなか良い。完全な貸しきり状態で、三段に流れ落ちる露天風呂を、まだ明るい空を見ながらゆったりと入った。風呂から上がると充実感がみなぎり、本間沢を完登したような気分になってくるから不思議だ。

本間橋10:05−二段12m滝10:56〜11:24−二段11m滝11:35〜12:06−標高820m(昼食)12:10〜12:33ー左岸作業道(標高870m)12:55−本間橋13:37

雪の本間橋 旧丹沢観光センター前


雪のゴーロを歩く

4月にはめずらしい丹沢の雪の沢

二段12m滝下部を登る

水流を越え左岸に渡れば容易だが濡れたくない。右岸の壁を上がる。

7m斜瀑の滝落ち口  雪の被る岩には神経を使う 

二段11m滝の落ち口から  ここ一歩の足が出ない

二段11m滝上 ロープを回収

二段11m滝の少し上で昼食  風もなく静かな雪の沢だった

 雪の本間沢の左岸を上がってきた

経ヶ岳ふもとのリッチランドの「名湯」 静かな露天風呂



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