御坂山塊 毛無山、十二ヶ岳、鬼ヶ岳

2009年11月7日 晴れ
単独

  毛無山登山口を入ると明るい登山道になる

プロローグ
 富士山の北面に東西に伸びる御坂山塊といえば三ツ峠山が有名だろう。静岡県の東端にある我が家からは、御坂山塊へのアクセスは良い。早朝車で出掛ければ、一時間半ぐらいで現地に到着できる。時間的には丹沢山塊へ出掛けるのと変わらない。10月4日には三ツ峠山東面の大幡川四十八滝沢へ出掛けている。
 今週末11月7、8日は、「さわね」の行事で、吾妻連峰一切経山の西面を流れる大倉深沢の遡行があった。だが、8日が町内の行事とぶつかってしまい、残念ながら参加できなかった。吾妻連峰は、学生時代に何回か登った懐かしい山だったが次の機会にせざるを得ない。西嶋、下野両氏に聞いて、良い沢ならば来年にも遡行したい。

登山口から毛無山、十二ヶ岳
 その代わりという訳ではないが、今日は富士五湖の西湖の北にある毛無山、十二ヶ岳、鬼ヶ岳である。御坂山塊の中では西に位置する。西湖の東端にある文化洞トンネル手前に駐車場がある。そこから登山道へ入る。思いのほか登山者がいるようだ。駐車場には10台ほど車が止まっていた。しばらく、赤松の林を歩いていくと、急な尾根になり息が切れる。だが、じきに尾根は比較的緩やかな傾斜に変わり、歩きやすくなる。折からの快晴で、山道は陽が差して明るく気持ちが良い。クヌギ、ミズナラ、カシワなどの葉がいっぱいに落ちている。傾斜が急になると、これらの乾いた葉が靴を滑らせる。長浜から登ってくる道と合流しても明るい山道がしばらく続く。道がジグザグに折れ曲がるようになると、眼下に河口湖や西湖が見えてくる。少し霞んでいるが、間近に見えるので美しい。雑木の林からカヤトに変わった登山道を歩くと、じきに南面が開けた毛無山頂上(1500m)にひょっこり出た。
 息を整える間もなく、シャッターを押してくれるように頼まれた。メンバーが並んで山頂に広げられたのは、「昭島山岳会」の大きな旗だった。用事が終わって、ひょっと南の空を見ると、間近に大きな富士が聳えていてびっくりした。薄い雲の上に頭を出している。二週間ほど前に降った雪を頂いて照り輝いていた。いつもと変わった富士の姿は、やはり新鮮だ。休みなしに登ったためだろう。90分の予定を70分で歩いてしまった。やはり、一人歩きは早くなってしまう。
 十二ヶ岳は、毛無山から歩いてすぐ見える。登山道の方向左手に、最も高く見えるのが十二ヶ岳だ。急峻で脆そうな山肌が良く見える。十二ヶ岳までは、ロープの下がった岩を降りたり登ったり、なかなかの登山になる。岩稜のピークごとに一ヶ岳、二ヶ岳と順番に標識が立っている。途中、コメツガやアセビが目立つ。ここのアセビ(馬酔木)は箱根で見るよりもずっと葉っぱが小さい。何度か緊張する昇り降りを繰り返した十一ヶ岳の先は急な崖になっていて十二ヶ岳との間のキレットになる。キレットにはアルミ製の立派な吊り橋が敷設されてあった。しっかり造られた橋だが、両側切れているので渡るだけで緊張する。橋の先から岩壁になり、十二ヶ岳の頂上まで長い急な登りが続く。難しい箇所には太いロープが下げられてあるので行き詰ることはない。慣れた人なら、ロープに頼らなくても登れる程度だ。途中振り返ると、十一ヶ岳からキレットに落ちる急斜面が見える。何度か休みながら岩登りを続けると、ようやく平らな尾根になる。もうひと登りで十二ヶ岳の頂上(1683m)になる。頂上は狭い。小さな祠があり南側の展望が良く利く。

十二ヶ岳から鬼ヶ岳
 十二ヶ岳から金山へ向かうとすぐに急な岩場を下がる。ここには、二本の丈夫なロープが下げられてあるが、傾斜がきついので気が抜けない。10mぐらいは有るだろう。一度下がりまた同じほど上り返すので上りも結構きつい。こちらには、鉄の梯子が掛かっている。ここが過ぎれば、穏やかな稜線になる。左手には相変わらずの展望があり、富士山と河口湖、西湖がよく見える。どこで休んでも、これらの絶好の展望スポットである。ひざ下の笹原になり稜線の北面はトウヒが目立つようになる。笹の丈が高くなると金山への登りだ。10分も歩くと1686mの穏やかな山頂だ。ここから北へ向かえば節刀ヶ岳だが今日はカットする。山頂すぐ下で鬼ヶ岳を見ながら昼食にした。温かな天気ですっかり汗をかいてしまった。木の葉の落ちた腐葉土が柔らかく気持ちがいい。節刀ヶ岳(セットウガタケ)は、この先の鬼ヶ岳から南に張り出した雪頭ヶ岳(セットウガタケ)にもある。どちらも主稜から少し飛び出した位置にある。節刀ヶ岳ではまるで意味がつかめない。雪頭ヶ岳が元の名ではないだろうか。どちらも同じ雪頭ヶ岳では混乱するので節刀ヶ岳にした。推量に過ぎないが。
 金山から鞍部へ下がりひと登りすれば鬼ヶ岳(1738m)だ。岩の角が突き出た鬼ヶ岳は四方の展望が利く。真北には甲武信ヶ岳、その東に雲取山、西には八ヶ岳が見える。北西には穂高連峰の山々が望め、西には南アルプスの山々が間近に見えた。まったく雲ひとつない空だった。今日の山はこの鬼ヶ岳の展望で締め括りだ。
 鬼ヶ岳から南の尾根を下り雪頭ヶ岳を経て根場の集落へ下る。樹木の少ない急な斜面に午後の陽が差し結構暑い。ブナの原生林を過ぎると、標高1300mぐらいから登山道は左手の涸れ沢へ向けて下がる。しばらく沢沿いの暗いヒノキ林をトラバースする。一度明るい雑木林を通過した後、大岩を右に曲れば杉林となる。標高1000m付近で涸れ沢を左岸に渡る。右に大きな堰堤を見てからまた涸れ沢を右岸に渡れば舗装道路になり、根場まで続いている。レトロバスというボンネットの突き出たバスに乗って毛無山登山口の駐車場に向かった。

コースタイム
毛無山登山口08:30−分岐9:22−毛無山9:43〜53−十一ヶ岳10:45−十二ヶ岳11:17−金山11:54〜12:14−鬼ヶ岳12:38〜48−雪頭ヶ岳12:50−堰堤13:59−根場民宿バス停14:20



 毛無山へ向う登山道  アカマツの茂る登山道を行く


 クヌギの木の葉が厚く落ちる登山道  朝の陽が射している


 毛無山頂上近くでカヤトの道を歩くと西湖が見える


 毛無山の頂上から、ひょっと目をやると、富士が聳えていた


 毛無山から十二ヶ岳へ  ブナの見える稜線を行く


 左前方に高い山が見える。 これが十二ヶ岳だろう。


 五ヶ岳の付近 空は真っ蒼


 明るい南斜面を見ながら


 振り返ると毛無山と途中のピークが見える


 十一ヶ岳から十二ヶ岳を仰ぐ キレットまで急下降する


 十一ヶ岳と十二ヶ岳の間のキレット アルミの橋が架かっている。渡った先は岩の左を巻くように登ると楽だ。


 十二ヶ岳の登攀の途中、十一ヶ岳を振り返る。長い岩登りが続く。


 十二ヶ岳の登攀の途中  十一ヶ岳の遠方に毛無山のピークと河口湖が見える。


 急な岩をしばらく登ると穏やかな尾根になる。この先が十二ヶ岳だ。


 十二ヶ岳頂上からの富士  間近に見える。西湖もこの下に展望できる。十二ヶ岳の頂上は狭い。


 1661mピークへの岩場  ロープが張ってある


 1661mピークから振り返る。 正面の凹角岩をクライムダウンした。ロープが二本フックスされてある。明るい降り口には小さく登山者が二人見える。


 金山手前から  正面の一番高いピークが鬼ヶ岳 右端の緩やかなピークが金山の頂上


 頂上らしくない金山の頂上 北へ入ると節刀ヶ岳。鬼ヶ岳へは左へ降りる。


 鬼ヶ岳付近で、十二ヶ岳を振り返る。ピークが十二ヶ岳


 鬼ヶ岳山頂から  北西に穂高連峰が見える。天気が良いので、鬼ヶ岳は大展望台だ。北には甲武信ヶ岳、雲取山、西には南アルプスの山々が見えた。


 鬼ヶ岳からの下り  正面に西湖を見ながら下る。雲に富士が隠れている。


 ブナの林を抜けてひたすら下る。


 ヒノキ林をしばらく下った後、明るい雑木林になる。「根場」は近い。


 振り返れば鬼ヶ岳が



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